カナダBlackBerryは9月28日(現地時間)、スマートフォンなどのハードウェアの開発をサードパーティーに委託し、ソフトウェア企業にシフトしていくと発表した。
同社のラルフ・ピニCOO(最高執行責任者)は公式ブログで「私は長年端末事業に従事してきたが、その経験から言えるのは、顧客にとって最も重要なのはソフトウェアだ。スマートフォン産業の未来は端末の形状よりもその“賢さ”にある」とし、「社内で行ってきた端末開発をサードパーティーのパートナーに委託すると発表することで、BlackBerryのソフトウェア企業化への大きな第一歩を踏み出した」と語った。
最初のパートナーは、インドネシアで設立する合弁企業BB Merah Putihで、同社がBlackBerryの端末技術のライセンスを受け、Android端末を現地で製造、販売する。インドネシアは現在、BlackBerryにとって最大の市場になっているという。
BlackBerryはハードウェア事業を外部委託することにより、ソフトウェア開発に注力できるとしている。同社のモバイルOS「BB 10」は強力なセキュリティ機能などで企業からの評価が高い。同社は8月、BB 10の核となるアプリ「BlackBerry Hub+サービス」のAndroid版をGoogle Playで公開した。
BlackBerryは長く独自OS搭載の企業向け端末を販売してきたが、2015年9月に初のAndroid端末「PRIV」を発表し、今年に入ってもAndroid搭載の新モデルを発表している。
かつてはBlackBerryと市場シェアを争っていた米Motorolaは中国Lenovoに買収され、先日LenovoはMotorolaの大規模リストラを実施した。フィンランドNokiaは米Microsoftにハードウェア部門を売却し、現在は地図サービス、ネットワークインフラ、ライセンシングを3本柱とする企業になっている。
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