こんにちは、日本HPでPCのローカライズなどを担当している白木智幸です。第1回、第2回と、PCの「ローカライズ」に焦点を当ててご紹介してきましたが、今回はプロセッサ(CPU)の進化に伴って徐々に目にするようになった「ファンレスPC」について深掘りしてみたいと思います。
まずは「ファン」についての前知識からご紹介しましょう。スマートフォンやタブレットと違い、高性能なPCにはCPUの冷却用にファンと呼ばれる小さな扇風機が付いているのが一般的です。ファンから空気を当てることで、CPUから発せられる熱を逃がすことができます。
しかし、ファンが回転するときにはどうしても風切り音や回転音がノイズとして耳に届いてしまいます。実際にはすごく小さな音ですが、極端な表現をすると「ブーン」「フオー」「キーン」といった音です。
私の経験談ですが、マンションで24時間動作している換気扇の音が気になって眠れないということが以前ありました。皆さんもそのような経験はないでしょうか。低周波や高周波といった一定の音を長時間聞いていると不快に感じることが多いようです。あるリサーチによれば、ユーザーの9割がPCに搭載された冷却用ファンの音を心地良いものとは思っていないという結果が出ています。
ですから、ファンが無いPCがあればすてきだなあと思うわけです。……実は、このようなファンが搭載されていないノートPCは既にあります。2014年に省電力かつ高性能な「Intel Core Mプロセッサ」が登場し、各メーカーからCPU冷却ファンを搭載しない製品「ファンレスPC」が続々と登場しているのです。
しかし、省電力で発熱が少なくファンが無いということは、すなわち「処理能力も低いのでは」という不安が生まれる方も多いのではないでしょうか。
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