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Apple、アプリ横断で映画や番組を検索・視聴できるアプリ「TV」や「Apple TV」のSiri強化を発表

» 2016年10月28日 08時58分 公開
[佐藤由紀子ITmedia]

 米Appleは10月27日(現地時間)、「Apple TV」「iPhone」「iPad」向けの新アプリ「TV」と、シングルサインオン機能、Siriの強化を発表した。Siriの強化以外は12月に米国でのみ利用可能になる。米国以外での提供については不明。

 tv 1 「TV」を発表するティム・クックCEO

 TVは、「Apple TV、iPhone、iPad上の多様なアプリ(NBC、ESPN、Disney Channel、FOX Newsなど)内のテレビ番組や映画(以下、コンテンツ)を見つけて視聴する統合体験を提供する。TVアプリはコンテンツにアクセスする場を提供するだけでなく、新しいコンテンツを見つける場でもある」とAppleは説明する。

 tv 2 TVはApple TV、iPhone、iPod向けのアプリ

 TVの起動画面には「Watch Now」「Library」「Store」「Search」タブが並ぶ。Watch Nowタブには、現在視聴中のコンテンツが表示され、その下にそのコンテンツの次に見たいかもしれないとアプリが予想したコンテンツ「Up Next」が並ぶ。ここに並ぶのは、HuluやiTunesで購入済みのものなど、アプリを横断したコンテンツだ。米Amazon.comの「プライムビデオ」と同様に、シリーズ物のテレビ番組を視聴している場合は、次の回がトップに表示される。

 Apple TVとiOS端末のTVアプリは同期しており、Apple TVで途中まで見たコンテンツの続きをiOS端末で見ることもできる(逆ももちろん可能)。

 Siriの新機能は、“ライブチューンイン”。例えば「今やってる試合は何?」「ジャイアンツの試合を観る」などとSiriに命令すると、対応するコンテンツを開く(そのコンテンツを提供しているサービスに加入している場合)。スポーツだけでなく「CBSニュースを見る」などにも対応する。

 この機能は日本でも同日から利用できるようになっているようで、スポーツ関連アプリをインストールしていない筆者がSiriに「野球」と言ってみたところ、次に開催される試合の予定が表示され、「野球の試合結果」には、最近の試合の結果がリスト表示された。

 もう1つの機能は、複数の有料TVアプリへのシングルサインオン機能だ。Apple TVでは現在、DIRECTVやDISH Networkなどの有料TVアプリを起動するには、その都度サインオンする必要があるが、Apple TV、iPhone、iPadにログインしているだけで起動できるようになる。これも米国のみで12月に提供を開始する。

 Appleによると、現在Apple TVのアプリは8000本あり、動画アプリは1600本という。

 発表イベントでは、Apple TV関連のコーナーの冒頭に米Twitterの従業員が登壇し、9月に公開したApple TV向けTwitterアプリでのライブストリーミングをデモしてみせた。また、米Microsoft傘下のMojangの「マインクラフト」が年内にApple TVに登場することも発表された。

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