誰もが無料で自由に利用できるインターネット図書館構築を目指す米非営利団体、Internet Archiveは11月29日(現地時間)、Internet Archive of Canadaの構築計画を発表した。
「米国では11月9日、われわれは朝起きて新国家体制が大きく変化することを知った。これにより、われわれのように、長期的に存続すべき組織は変化に柔軟に対応するよう設計されている必要があることを改めて確認した」という。11月9日とは、ドナルド・トランプ氏が次期米大統領に確定した翌日だ。
Internet Archiveは、1996年に設立され、1500億以上のWebページ、24万本以上の動画、50万件以上の音声などのアーカイブを保存している。
更新されたWebページでも、同じページの過去版を表示できるため、本稿筆者も事実確認のためなどでよく利用している。
Internet Archiveは、かつてエジプトが誇った世界最大の図書館、アレキサンドリア図書館が火災や戦争で崩壊していった例を挙げ、Internet Archiveが不測の事態で破壊されないよう、カナダに複製版を立ち上げると説明した。
同団体は、そのための寄付を求めている。寄付受付ページで日本からも寄付できる。ただし、本稿執筆現在、日本からはPayPalを受け付けず、カードでのみ送金可能になっている。寄付は10ドルから受け付ける。
トランプ氏はかつて(2015年12月)、選挙戦中の演説でISISとの闘いについて言及した際「われわれはインターネットのせいで多くの人命を失っている。(中略)われわれはインターネットを一部の地域で何らかの方法で閉鎖する必要がある。(中略)言論の自由が、などとほざく人もいるだろうが、そういうのはばかなやつらだ」と語った。
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