「全ての関係者の皆様にご心配とご迷惑をおかけしたことをおわび申し上げます」――ディー・エヌ・エー(DeNA)の守安功社長は12月7日、記者会見を開き、外部からの指摘を受けて同社キュレーションサイトの全記事を非公開にした件について、あらためて謝罪した。
11月下旬、医療情報キュレーションサイト「WELQ」に「不正確な情報が掲載されている」「他メディアからの無断転載をみられる内容が多い」などの指摘が相次いだことを受け、DeNAは同サイトの全記事を非公開に。その後、同社の全キュレーションサイトの全記事を非公開にした。
守安社長は「成長を追い求めすぎる過程で、正しい情報を提供することへの配慮に欠けていた。モラル面のみならず、企業のコンプライアンスについても見直さなくてはいけない。外部から指摘されるまで、改善できなかった私の責任が大きい」とし、一連の問題に対して第三者調査委員会による原因究明と再発防止に努めると話した。
「DeNAはゲーム事業で大きく成長してきたが、2012年を境に業績が下がっていた。ゲーム事業を立て直すとともに、さまざまな新規事業にトライしてきたが、期待通りに成長することが難しかった。メルカリやスマートニュースのようなスタートアップが成長する中、当社も14年にインテリア関連サイト『iemo』を運営するiemoと、女性向けファッションサイト『MERY』を運営するペロリの2社を買収した。スピード感やチャレンジ精神といったスタートアップの良さをなるべく失わずに成長しつつ、一部上場企業として責務を果たすというバランスをうまくとれず、経営者の技量の面で反省している」(守安社長)
今後、WELQを見て健康被害を受けたユーザー、記事の出典などに関する問い合わせを受け付ける相談窓口を開設するという。
記者会見に出席した南場智子会長は「直接お詫びを申し上げるために出席した。本当に申し訳ございませんでした」と謝罪した。
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