米運輸省道路交通安全局(NHTSA)は1月19日(現地時間)、昨年6月に開始した米Tesla Motorsの「Model S」の自動運転中の死亡事故に関する調査の結果を発表した。この事故に関して、自動車の安全性に問題はなかったという結論だ。
この事故は、5月7日にフロリダ州ウィリストンのハイウェイで、Model Sのドライバーが自動運転機能の利用中、Model Sの前方に直角に割り込んできた大型トレーラーに巻き込まれて死亡したというもの。
Teslaの自動運転機能は、完全(いわゆる「レベル4」)ではなく、ドライバーは必ずハンドルに手をかけて運転に責任を持つことが義務付けられている。Teslaのドライバーズマニュアルには自動運転についての警告がはっきりと書かれているし、自動ハンドルモードに切り替えるたびに、ダッシュボードに警告が表示される。
NHTSAは調査の結果、死亡したドライバーは事故の際、少なくともトレーラーに接触する7秒前にはトレーラーに気づいたはずだが、ブレーキをかけたり、ハンドルを切るなどの衝突を避けるアクションを何も行っていないことが分かったとしている。
一方、当該のModel Sの自動運転機能については「設計上の欠陥は見いだせなかった」という。
NHTSAが報告書で公開したModel SおよびModel Xの、自動ハンドル機能のインストール前と後の事故率のグラフによると、後の方が40%減少していることが分かる。
Teslaのイーロン・マスクCEOはこの報告を受け、自身のTwitterで「NHTSAの報告は非常に明解だ」とツイートした。
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