今回の西野亮廣さんのケースでは、マンガではなく、絵本となるが、それはそれで興味深い。まず絵本は、比較的サイズが大きいことが多く、絵のクオリティも重視される。気に入った作品であれば、「内容は知っているが、印刷した紙でも所有したい」という欲求を、くすぐられる可能性はある。
さらに、子供向けの読み聞かせを想定すると、やはりiPadで読み聞かせ……というよりは、「紙での読み聞かせ」を選択する親もいるかもしれない。そうした意味で、戦略として「Webで無料公開しても、むしろ売り上げが増える」可能性はある。実際「えんとつ町のプペル」は無料公開された19日、Amazonの「本」の総合ランキングで1位に上昇。24日時点でも2位につけている。
「コンテンツの無料化は、作家を殺す」――。それは、一定の説得力があるし、一面の真実でもある。ただ今の時代、時と場合によっては無料化を試してみるのも、選択肢として面白いかもしれない。
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