NTT東日本とNTT西日本は4月6日、2025年までに固定電話をインターネットを利用したIP電話に切り替え、通話料金を「全国一律3分8.5円(税別)」にすると発表した。通話料が距離に左右されないため、長距離の通話が大幅に安くなる。24年から移行を始め、25年に完了させる見込みだ。
同社は、PSTN(公衆交換電話網)の中継・信号交換機などの設備が2025年に維持限界を迎えること、同社の固定電話契約数が、ピーク時の6300万契約(1997年)から2172万契約(2016年)まで減少していることなどを理由に、固定からIP網への移行を計画してきた。
固定電話をメタル収容装置(加入者交換機)を介してIP網に接続することで、引き続き現在の電話機を利用できる。基本料金は現在の加入電話・INSネットの料金と同額のまま。国際通話の料金は検討中だという。
今回の移行に伴う追加工事や料金等は発生しない。NTT東日本の矢野信二取締役 経営企画部長は「今回の移行に便乗した消費者被害が起きないよう、お客様にはしっかりとお知らせしていきたい」と語った。
IP電話への移行に伴い、利用者が距離に応じて使いたい電話会社を選ぶ「マイライン」サービスも廃止する。廃止前に利用したい事業者・サービスを選んでもらうよう案内するが、利用者から申し出がなかった場合は現在登録している事業者の通話サービスへ自動で移行させることを検討している。
公衆電話、110番、119番、ナンバー・ディスプレイ(発信者の電話番号を表示する機能)など基本的な音声サービスについては引き続き利用できる。
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