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将棋「叡王戦」、公式タイトル戦に昇格 ドワンゴ主催

» 2017年05月20日 21時43分 公開
[ITmedia]

 日本将棋連盟は5月20日、ドワンゴが主催する「叡王戦」を公式タイトル戦に昇格すると発表した。現在の7大タイトルに叡王戦が加わる。一部の女流棋戦を除き、新聞社以外がタイトル戦を主催するのは初めて。契約金の額に応じ、竜王、名人に続く序列3位のタイトルになる。

 叡王戦は、将棋ソフトとプロ棋士が争う「電王戦」(ドワンゴ主催)の“人間側”の代表を決める予選として2015年に始まった。電王戦は今年の第2期をもって終了するが、第3期以降の叡王戦は、公式タイトル戦に昇格して継続する。新しいタイトル戦の設立は、王座戦以来34年ぶり。

 全プロ棋士、女流棋士1人、アマチュア1人が参加。段位別予選を6〜10月に実施し、本戦トーナメント決勝進出2人が七番勝負で争う。

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 ドワンゴの川上量生会長は「電王戦を始めたときから、ドワンゴが今後どう将棋と関わるかを考えていた」という。「(他タイトルの主催は新聞社だが)ドワンゴはIT企業。10年以上前からネットの時代が来ると言い続けてきたが、いまやネットが社会の大きなポジションを占めているのは間違いない。だからこそ、伝統を守ることの一端も担うべきだと思っている」(川上会長)。

 「IT技術を用いた観戦方法など、さまざまな表現を取り入れたい。引き続き話題になる企画を考えていければ」(川上会長)

 日本将棋連盟の佐藤康光会長は「(ドワンゴ側からは)末永く将棋界を応援したいと聞いている。より注目してもらえる舞台にしたいと、昇格を決めた」と期待を寄せた。

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