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プログラミング学べる“知育ドローン”「Airblock」発売 ホーバークラフトにも変形(動画あり)

» 2017年07月06日 20時37分 公開
[村田朱梨ITmedia]

 ソフトバンクコマース&サービスは7月6日、スマートフォンやタブレットを使ってプログラミングした通りに飛ばせる、子供向けの“知育ドローン”「Airblock」(中国Makeblock製)を、日本国内で14日に発売すると発表した。プロペラの位置を組み替え、水陸両用のホーバークラフトなどにも変形する。実売予想価格は2万2000円(税別)。

photo 「Airblock」
軽やかに飛び回る

 スマートフォンかタブレットに無料アプリ「Makeblock」(iOS/Android)をダウンロードし、ドローンを操作する。あらかじめ同アプリ内「マイプロジェクト」で操作内容をプログラミングしておき、自動飛行させることも可能だ。

 プログラミングは、アプリ画面で「(プログラムを実行する)ボタンを押したときドローンが上昇する時間の長さ」「ドローンが左へ行く角度」などの選択肢を並び替えるだけ。「子どもでも簡単にプログラムを組める」(ソフトバンクC&S)という。

 機体は、バッテリーなどを内蔵する「マスターモジュール」(1個)と、プロペラが付いた「パワーモジュール」(最大6個)を組み合わせた構造。モジュール同士は磁石で着脱でき、プロペラの位置を組み替えたり、船のパーツと合体させてホーバークラフトに変形させたりして遊べる。

photo 分解した様子
photo 組み替えれば変形可能

 連続稼働時間はドローンモードで約8分、ホーバークラフトモードで約16分。落下などでパワーモジュールを紛失・破損しても、マスターモジュールが壊れていなければ、パワーモジュールを交換して再起動できる。交換用のモジュール、バッテリーなどの販売は検討中としている。

photo 機体に合わせた操作モード

 モジュールの外装には、柔らかい発砲ポリプロピレンを使用し、子どもが安全に遊べるように配慮。落下時や衝突時には、モジュールがバラバラになり衝撃を吸収するという。

 Makeblock Japanのクリス・リューさん(Branch Manager)は「機体全体でも150グラムと軽い。改正航空法で規制対象となる200グラムを下回っているので、屋内でも屋外でも気軽に遊べる」としている。

日本で“知育ロボット”発売、その狙いは

photo Makeblock Japanのクリス・リューさん

 これまでもAirblockは、米国で実施したクラウドファンディングで先行販売したが、一般販売は日本が初めて。なぜ日本を選んだのか――リューさんは「日本でSTEM教育を広める取り組みの一環」と狙いを話す。

 STEMとは科学、技術、工学、数学などの教育分野の総称。日本でも、小学校でのプログラミング教育必修化などを受け、注目を集めている。「日本では、STEM教育の人材が不足している。商品の開発・提供だけでなく、日本でのSTEM教育の重要性を訴え、人材育成にも取り組んでいく」(リューさん)

 ソフトバンクコマース&サービスの倉光哲男取締役は「こうした知育ロボットの市場は拡大していくと考えている」「Makeblockと連携し、今後も市場に向き合う」と意気込んでいる。

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