でも、何としてでもVALUをやめたい。今日中にやめたい。今日やめられないと、次にやめられる(分岐の危機が去ってビットコイン取引が再開される)タイミングが読めないのが怖かった。今、筆者の最後の1VAは発行価格で売りに出ているが、買い戻しにこれ以上手間取ると、VALUerの気が変わって売るのをやめてしまわれたり、値段をつりあげられたりするかもしれない。急ぎたかった。
気を取り直し、銀行口座からbitflyerにさらに500円入金。今度は間違わなかった。数分待って口座に反映されたことを確認し、VALUに0.001BTCを送金依頼した。優先度は、追加の手数料がかからないの「普通」。優先度を上げた前回の送金は数分で届いたので、「普通」でも大丈夫だと判断した。
この送金も、数分でVALUに反映された。それを確認するとすぐ、最後の1VAの買い注文を出したが、またエラーが出た。「利用可能なBTCが足りません」
「うそやん!」。びっくりしたが、どうやら、BTC送金直後は、送金額が反映されないようだ。少し待ってみる。じりじり、じりじり……。さらに数分待つとエラーが消えた。最後の1VAの「購入する」ボタンを押した。買えた!
すべてのVALUが自分の手元に戻った。そして、筆者の銀行口座からは6324円が減った。ビットコインの購入やVALUへの送金に必要だった約1500円と、銀行から送金した分の余り約1000円、送金ミス分1500円(後にbitflyer口座に反映された)、クイック入金分2000円、クイック入金手数料約324円――だ。
6300円すべて使ってしまったわけではない。bitflyerには0.0008BTCと4000円ほどの現金が残っている(VALUにも0.000898BTC残った)。ただ筆者は、今後ビットコイン取引をする予定がない。かといって出金するとなると、540円も手数料がかかってしまう。この口座、どうしよう……。
VALUをやめるのは大変だった。SNSを始めるような気軽さでVALUを売り出したことを後悔した。
大変だった部分は2つある。(1)購入されたVALUをすべて、発行価格で売ってもらうこと、(2)ビットコインを購入・送金すること――だ。筆者の場合、結果的に(1)は簡単にできたが、(2)に大苦戦した。
ただ(2)は、ビットコインの取引経験がある人にとっては簡単だ。筆者はビットコインの購入も送金も初めてだったため、口座開設から始める必要があり、分からないことだらけ・操作ミスだらけで非常に手間取ったが、取引経験がある人は、口座開設は不要だし、筆者のような“初心者ミス”もないだろう。また、VALUの取引を通じてビットコインを稼ぐなどし、買い戻しに十分なビットコインがVALU内の“おサイフ”にある場合も、(2)の心配は不要になる。
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