フェイスブックジャパンは10月3日、写真・動画共有サービス「Instagram」の日本国内の月間アクティブユーザー数が2000万人を突破したと発表した。2015年時点(810万人)と比べると約2.5倍に増加。全世界では月間8億人のユーザーを抱える。そうした成長の中、投稿内容にもさまざま変化が起きているという。
大きな変化は「写真」から「動画」へのシフト。Instagramでは「ライブ配信」など動画に対応した機能がいくつかあるが、特に日本では、16年8月に追加した「Instagram Stories」(以下、ストーリーズ)を使った動画投稿が増えているという。
ストーリーズとは、写真や動画(10秒まで)をスライドショー形式で表示できる機能。投稿動画は公開から24時間後に消えるようになっており、通常の投稿(フィード投稿)よりも気軽に投稿・シェアできるという。
この機能の1日当たりのユーザー数は、世界で2.5億人。Instagramの最高製品責任者のケビン・ウェイル氏は「フィードは人生の最高の瞬間(ハイライト)を捉えるもの。ストーリーズはその間の、日々の瞬間を捉えるもの」と説明する。
動画に限らず「日常」の写真投稿も増加傾向という。
フェイスブックジャパンの長谷川晋社長は「少し前であれば『作り込まれたアートのような写真でないと投稿しづらい』という“ためらい”をユーザーが感じることがあったが、今や日常の風景を気軽に投稿し共有する場所になってきている」と話す。
それを裏付けるかのように、ユーザーがよく見るコンテンツでは「友人の投稿」が2位にランクイン。「料理」「旅行」「動物・ペット」「スポーツ」などは、15年に比べて50%以上伸びた。
グロバールにない、日本独自の特徴も現れつつある。長谷川社長によれば、その1つは「長いハッシュタグ」だ。国内で人気のハッシュタグを調べてみると、「#猫」「#ねこ」「#ランチ」など1単語のタグの中に「#写真好きな人と繋がりたい」という文章が。「#ファインダー越しの私の世界」というタグも人気があるという。
フェイスブックジャパン広報部の嶋田容子さんは「日本では、自分のペット用アカウントを持っている人も多い」と話す。
「趣味ごとにアカウントを使い分ける日本人も多い。Instagramの最大の特徴は、現実の生活だけだと知り合いになれないような人とも、興味や関心が合えばつながれること。実名でリアルな生活と地続きのFacebookと、実名でなくても複数のアカウントを持ち、趣味などでつながれるInstagramとで、バランスが取れていると思う」
今後もフェイスブックジャパンは、ユーザーがより身近に使えるようInstagramの機能を拡充する考え。「時間はかかるが、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)などにも対応したい」(嶋田さん)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR