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ノーベル物理学賞、「重力波」米研究者に 15年に初観測

» 2017年10月03日 20時51分 公開
[ITmedia]

 スウェーデン王立科学アカデミーは10月3日、2017年のノーベル物理学賞を、「重力波」の観測に初めて成功した米施設「LIGO」(ライゴ)の研究者3人に贈ると発表した。

photo LIGOが観測した重力波は、約13億年前に2つのブラックホールが合体したときに生じたものだった。画像は合体するブラックホールのイメージ(LIGOの公式サイトより)

 受賞者は、米マサチューセッツ工科大学のレイナー・ワイス名誉教授、カリフォルニア工科大学のバリー・バリッシュ名誉教授とキップ・ソーン名誉教授。

 重力波は、ブラックホールなどの巨大な質量の天体が動く時に生じ、時空の「ゆがみ」が光速で波のように伝わる現象。約100年前にアインシュタインが「一般相対性理論」の中で存在を予言したが、地球に届く「ゆがみ」は極めて微弱なため、検出が難しかった。

 LIGOは2015年9月に初めて観測に成功し、16年2月に成果を発表した。約13億年前、2つのブラックホールが合体する時に生じた重力波だったという。

photo LIGOは、1辺が約4キロというL字形の施設。それぞれの辺でレーザーを発射し、鏡で反射されて戻ってくる時間を正確に計測する。重力波で時空がゆがむと、この往復時間にずれが生まれる

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