商品のバーコードをタブレット端末のカメラで読み取り、そのまま指をかざして「静脈認証」で本人確認、決済できる――そんなデモンストレーションを、日立製作所が「Hitachi Social Innovation Forum 2017 TOKYO」(11月1〜2日、東京国際フォーラム)に出展している。1台のタブレット端末をセルフレジのようにして使い、手ぶらで買い物できるようにする。
まずタブレット端末のカメラに購入したい商品をかざし、バーコードやQRコードを読み取って商品情報を登録する。全てかざし終えたら、支払い方法から「生体認証」を選択。そのままカメラに手をかざすと、静脈認証で本人確認を行い、あらかじめひも付けておいたネットバンキングのアカウントで支払いできる。
開発グループの三浦直人さんは「タブレットのカメラだけで使えるのがポイント。店舗にタブレットを用意すれば、簡単にセルフレジが実現できる」と話す。今回のデモではWindowsタブレットを使っているが、他のOSにも対応予定。実用化に向け、金融機関とネットバンキングを連携する実証実験を行っているという。
「ネットバンキングもインタフェースに合わせて広く使われるようになってきた。今後この技術をどう展開するか、ビジネスモデルに合わせて検討していく」(三浦さん)
同技術に用いた指静脈認証は、16年10月に日立がスマートフォン向けに開発。カメラで撮影した画像から人差し指、中指、薬指、小指を検出し、それぞれの静脈パターンを検出する。4本の指を利用することで、精度の高い認証が可能としている。
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