11月に「iPhone X」(読み方はテン)が発売された。ITmedia NEWS編集部でもiPhone Xは人気で、母親にiPhone Xをプレゼントする人なども現れた。
そんな中、お店の客足をウォッチしようと家電量販店のiPhone売り場をうろちょろしていると、店員がすかさず駆け寄って声をかけてきた。
「こちら、新製品のiPhone Xです! ご覧の通り“有機EL液晶”がすごいきれいなんですよ〜!」
……ん? 有機EL液晶って何だ? 有機ELなのに液晶?──そんな話を編集部に戻ってからベテラン記者に話すと、「ちっちっちっ。今、液晶って言ったかな? iPhone Xに液晶はないんだよ。ちなみに有機EL液晶という言葉もない」
「や、やっぱり……」
「有機ELと液晶は別物でね」──そう、有機ELと液晶は別物なのだ。普段何気なくスマートフォンを使っているときはあまり気にしないかもしれないが、ガジェット好きなベテラン記者にとっては見過ごせない問題のようだ。
では、有機ELと液晶は何が違うのか。今話題のiPhone Xを中心にメリット、デメリットを考えてみたい。
明日から使えるかもしれないITのトリビアを紹介する連載。最近ちまたで話題になっている身近なものを中心に取り上げていきます。
有機ELと液晶の違いは「ディスプレイの発光方法」だ。液晶が常にLEDバックライトで後ろから照らしている一方で、有機ELは有機材料に電気を通すことで発光する原理を採用。1つ1つの発光を制御しているため、例えば「暗いシーンを本当に暗く映し出す」といったことができる。
同時期に発売され、液晶ディスプレイを採用するiPhone 8/8 Plusとコントラスト比を比べると、その違いは歴然だ。
では、具体的に有機ELにはどんなメリット、デメリットがあるのか。
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