KDDIとKDDI総合研究所は3月14日、視聴者が見たい映像、聞きたい音を抽出して際立たせる技術「音のVR」を開発し、「ハロー!プロジェクト」とコラボレーションしたコンテンツを制作したと発表した。好きなメンバー(推しメン)にズームでき、臨場感あるライブを楽しめるという。
音のVRは、全天球や半天球の映像に、複数台のマイクで収録した音声を組み合わせる技術。収録した音場(音が聞こえる空間の範囲)の広がりを保ちながら、視聴者がズームした映像の部分だけ、ステレオ音場をリアルタイムで合成できる。従来技術の課題だった、表示映像が変わっても再生される音場が変化しないという違和感を解消する。
コラボでは、モーニング娘。'18が歌う「I WISH」を使ったコンテンツを制作。ヘッドフォンで音声を聞きながら、手元のタブレットで映像を視聴、ズームしたい部分を選ぶ仕組みにする予定だ。イベント「遊ぶ。暮らす。育てる。SATOYAMA&SATOUMIへ行こう2018」(3月31日〜4月1日、パシフィコ横浜)に出展する他、4月以降、KDDI直営店などでも体験コーナーを設置。5月以降は、期間限定でアプリを提供する予定。
今後、同技術を5G(第5世代移動通信方式)と組み合わせ、低遅延で高画質な映像伝送を可能に。ライブ会場で音のVRを活用しながら、観客が推しメンの声を楽しんだり、遠隔地でリアルタイムに視聴したりと、「音と映像の新たな体験価値を提供する」(KDDI)としている。
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