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NEDO、宇宙ビジネスの起業家と投資家をマッチングする「S-Matching」設立

» 2018年06月01日 12時01分 公開
[ITmedia]

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は5月31日、内閣府や経済産業省と、宇宙ビジネスのアイデアを持つ個人やベンチャー企業と投資家などをマッチングするプラットフォーム「S-Matching」(エス・マッチング)の設立を発表した。プラットフォームを通じてマッチングの機会を提供することで両者の連携を促し、新たな宇宙ビジネスの創出や競争力の底上げを目指す。

photo 「S-Matching」

 宇宙産業は近年中小企業やベンチャー企業などの参入で拡大が期待されているが、アイデアを持つ起業家と宇宙分野に投資意欲がある投資家や事業会社は、互いをつなぐネットワークを十分に持っていないという課題があった。

 S-Matchingでは専用サイトを通じて両者をつなぐ。起業家は自らのビジネスアイデアなどを直接投資家へアピールして実現につなげることができ、投資家はコンセプトから開発までさまざまなフェーズのアイデアをキャッチアップして宇宙ビジネスに参入できるという。起業家と投資家が直接コンタクトを取ることもでき、効率的でスピーディーなマッチングが行えるとしている。

photo 「S-Matching」のコンセプト図

 専用サイトの登録や利用は無料で、起業家はベンチャー企業に限らず個人やチームでも応募可能。アイデアも「10年以内の事業化を想定しているもの」や「すでに事業化しているもの」などさまざまな開発フェーズのものを投稿できるという。投稿されたアイデアは、投資家のみが閲覧可能としている。

 S-Matchingでは5月31日からアイデアの募集と、投資家や事業会社の入会申請の受付を開始。6月上旬からS-Matchingのサイトで実際にマッチングが可能になるという。

 今後は内閣府宇宙開発推進事務局が立ち上げた「スペース・ニューエコノミー創造ネットワーク」(S-NET)や宇宙ビジネスアイデアコンテスト「S-Booster」などとも連携してマッチングを支援する他、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が進めている技術開発や技術実証を行う協業プログラム「J-SPARC」を通じた支援も行うとしている。

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