早稲田大学でスポーツ文化を学び、ア式蹴球部女子部(サッカー部)では選手としても活動した辻さんは、スペイン・マドリードの大学院に進学し、バルセロナで就職。現地のプロサッカーリーグ「リーガ・エスパニョーラ」関連の中継や取材に携わってからFIFAマスターに臨むなど、サッカー漬けの日々を過ごしてきた。
FIFAマスターは、経営や法律などスポーツについて幅広く学ぶスポーツ経営の大学院(国際修士)。英国、スイス、イタリアの3カ国を移動して受講するなどなかなかハードで、辻さんは23カ国のクラスメートと1年間共に生活したという。
多国籍なメンバーが集う「FIFAマスター」。日本国旗を持つ辻さん(右)。左は、日本代表経験もある女子サッカー選手の大滝麻未さん。現在はニッパツ横浜FCシーガルズに所属。辻さんとは早稲田大学ア式蹴球部女子部でチームメートだった実はペドロCEOもFIFAマスターの卒業生。「社内や各国のサッカー連盟にも卒業生が多く、そのネットワークの強さを改めて実感している」(辻さん)
辻さんは「韓国のKリーグやイランサッカー協会の試合を配信できるのは、その機関で働くFIFAマスター同期の存在が大きかった」と説明。「いま30カ国以上のパートナーをサポートしているが、仕事の仕方やサッカーに対する姿勢は国によってさまざま。FIFAマスターでの経験が生きている」(辻さん)
大学卒業後は海外で暮らしていたため、「日本で活躍する先輩、同期、後輩の試合を見る手段がなかった」とし、「日本国内ですらなでしこリーグの試合がほとんど放送・配信されていない事実に衝撃を受けた」と振り返る。
自身を含め、なでしこリーグの試合を見たい人は国内外に必ずいるはずと、入社後最初にアプローチしたのがなでしこリーグだった。いまはライブ配信の個別サポートなどを行っている。「なでしこリーグのライブ配信を通じて、世界中になでしこの試合を見たい人がたくさんいることが分かった。審判を務める友人からも、ライブ配信のおかげで自分が担当した試合をあとから分析できるようになった、とうれしい連絡もあった」(辻さん)
mycujoo全体では、今年は1万4000試合の配信が目標。まだ放送や配信されていない、世界各国の未開拓コンテンツをさらに拡充していく考えだ。
辻さんは「世界で行われている公式サッカー試合のうち、8割以上は放送・配信されていないというデータがある。日本でもビーチサッカー、フットサル、女子サッカー、育成年代のサッカー、地域リーグと、開拓されていないコンテンツがたくさんある。いまは沖縄県八重山サッカー協会からも声が掛かっており、(mycujooの)ポテンシャルは十分あると感じている」と意欲を見せる。
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