富士通と慶応義塾大学医学部の研究グループは7月31日、診療支援のための人工知能(AI)技術として、医師の所見などのテキストデータを解析し、入院や手術、他科への診療依頼などを助言できる学習済みモデルを開発したと発表した。実用化に向けて研究を進める。
放射線科医が読影した画像検査報告書を、自然言語処理技術を使って前処理した上で、入院や手術、他科への依頼といった医師の対応について機械学習を適用し、新規の症例(入力データ)にどのような対応が必要か分類する学習済みモデルを開発。実際の診療データを解析し、その有用性を確認したという。
このシステムを活用すれば、検査結果や検査報告書が出た時点でAIが緊急性を分析し、治療を優先すべき結果を担当医に通知する診療支援が可能になるという。
今後はさらに機械学習の精度を高め、医療現場での実用化に向けて検証を行うとともに、学習済みモデルのAPI化を進めることで、電子カルテシステムとの連携を図るとしている。
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