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カシオ「プロトレック スマート」が“小顔”になった理由IFA 2018(2/3 ページ)

» 2018年08月30日 19時35分 公開
[山本敦ITmedia]
左がWSD-F20。ベゼルのサイズがだいぶ小さくなっている

 電源を確保しづらいアウトドアでのアクティビティーシーンでは、1度の充電で可能な限り長い時間連続駆動できるスマートウォッチが求められる。岡田氏は、「本体のコンパクト化を図るため、バッテリーセルの物理サイズを小さくする必要があった。それでも駆動時間を長くできるよう、内部の回路設計やアルゴリズムを徹底的に見直した」と振り返る。

通常モードとエクステンドモードの長寿命化が特徴

 結果として、2層ディスプレイをフルに使い、Wi-Fi通信機能とGPSの両方をオンにした通常使用モードで約1.5日の連続駆動を実現した(WSD-F20は約1日)。通常はモノクロ画面表示にして、ボタンを押した時だけに本体にダウンロードした地図をカラー表示する「エクステンドモード」ならバッテリーライフは約3日に延びる。カンファレンスでは丸3日間、大自然を満喫してもまだWSD-F30でカラー地図とGPS機能が利用できるイメージが紹介された。

バッテリーライフの制御アルゴリズムを改善

 岡田氏によると「エクステンドモードは日中約8時間、連続してアクティビティーを楽しむことをターゲットに開発した機能だ」という。1日の中でアクティビティーのためカラー地図表示とGPS機能を使う時間をユーザーが任意に設定できる。このほかにモノクロの液晶画面に時刻とセンサーの情報だけを表示し続ける「マルチ・タイムピースモード」の連続駆動時間は、WSD-F20と同じ約1カ月となっている。

 直径50キロの範囲の地図を検索、ダウンロードする機能(Mapboxが提供)もWSD-F20から継承したが、本体に保存できる地図の数が1つから最大5つに増えたことは特筆すべきポイントだろう。

小型化と洗練されたデザイン

 展示されたWSD-F30は、コンパクトになっただけでなく、見た目にも一段と洗練された印象を受ける。WSD-F20はフロントベゼルの12時と6時の方向に2つずつビスを配していたが、新製品ではこれを側面に避けて、ややゴツゴツとしていた顔つきを柔らかくした。さらにベゼルにはナノ加工によって光沢感を持たせている。

フロントフェイスもすっきりとシンプルに

 ストラップも細身になり、WSD-F20と同じ素材を使いながら裏側を“肉抜き”してしなやかさを持たせた。リストの固定位置を細かく調整できるようにストラップホールも増設。ブルーのモデルはストラップもブルーだが、オレンジとブラックはブラックのストラップとなっている。

リストバンドに近い場所のビスを横に移動させている

 なお、WSD-F30ではストラップをユーザー自身で交換できるようになった。時計背面のスライドレバーをずらせばストラップが外れる仕組みで、岡田氏の説明によると、カシオ純正オプションとして着せ替え用のストラップを商品化する計画もあるようだ。

左がF30、右がF20。バンドの太さが変わった
ともにF30のバンド。ストラップホールが増えている
F30はストラップの交換が簡単にできる

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