ついに2018年の新しいiPhone(iPhone XS/XS Max)が発売された。今回はiPhone XRを含めた3機種に共通する一つの変化——「Lightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ」が同梱(どうこん)されなくなった問題の解決法を考えてみよう。使い慣れたイヤフォンとの決別を考えている人もいるだろうが、ちょっと待ってほしいのだ。
今年はソニーの「Xperia」シリーズもアナログイヤフォンジャックを省き、スマートフォンで音楽を楽しむユーザーがBluetoothワイヤレスイヤフォンへ本格的に乗り換えを始めているといわれている。でも、本当にそうだろうか。
iPhoneは2016年に発売されたiPhone 7/7 Plusでイヤフォン用の端子をLightningに1本化したが、朝晩の通勤時間帯の電車や街中のカフェにはiPhoneにLightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタを接続して有線タイプのイヤフォンを装着している人の姿も多く見かける。スマホでゲームや動画を楽しんでいる知人に聞くと、ワイヤレスイヤフォンは音声信号の遅延によって発生する映像とのズレが気になるから、有線タイプのイヤフォンも欠かさず持ち歩いているという。
iPhone XSなど新しいiPhoneには、Lightning接続の「EarPods」が同梱(どうこん)されているため、素直にこれに乗り換える手もある。だがEarPodsは半密閉構造のイヤフォンのため音漏れが気になる他、iOSデバイス以外ではそのまま使えないという汎用性の低さが課題だ。
3.5mmプラグの有線イヤフォンを使い続ける方法はいくつかある。まずはアップル純正のアクセサリとして引き続き販売されているLightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタ(1000円、税別)を買い足すのが正攻法だろう。iPhone 7以降の世代から乗り換える人は、今まで使っていたアダプターをそのまま使い続けてもいい。
どうせならアップル純正ではなく、サードパーティーのひと味違う変換アダプターを買う手もある。例えばベルキンの「3.5mm Audio + Charge RockStar」(4280円、税別)は3.5ミリプラグ接続のイヤフォンで音楽を聴きながら、Lightning-USBケーブルを接続して同時にiPhoneの充電もできる便利なケーブルだ。
高品位なオーディオ用アクセサリーを展開するブランド、ORBの「Clear force Lightning-3.5φ」は同社の“マイスタークラフトマン”が1本ずつハンドメイドで製作するという、こだわりの変換アダプター。1本1万2960円(税込)と高価な理由は、音質にこだわった導体を用い、コストと手間を掛けて作っているからだ。
もしケーブルの着脱に対応しているイヤフォンを持っていて、それがMMCXコネクターを採用しているものであれば、シュアのLightning対応リケーブル(交換用ケーブル)「RMCE-LTG」を選ぶのもいい。48kHz/24bit対応のDACアンプを搭載したことによる力強いサウンド、機敏に反応する3ボタンリモコンを特徴とするオーディオグレードのデジタルリケーブルだ。価格は1万2744円(税込)。
Bluetooth対応のワイヤレスイヤフォン/ヘッドフォンを選ぶ場合でも、3.5ミリヘッドフォンジャックを持つオーディオプレーヤーや機内エンタテインメントに接続して使う場合を考え、有線接続にも対応した製品を選ぶことをおすすめしておきたい。
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