米Twitterは10月26日(現地時間)、ユーザーから報告のあったあるアカウントを削除しなかったのは判断ミスだったと公式アカウントで謝罪した。
このアカウントは、米民主党のヒラリー・クリントン氏や米CNNなど、ドナルド・トランプ大統領を批判する個人や組織に爆弾を郵送したとされるフロリダ州在住のシーザー・セヨク容疑者と関連するもの。米Facebookはセヨク容疑者のものとみられるアカウントを、容疑者逮捕前にユーザーからの報告を受けて削除していた。
Twitterは逮捕後にアカウントを削除したが、事前にこのアカウントから威嚇するような内容のツイートを受け取ったユーザーから報告を受けた際、このアカウントはTwitterポリシーには違反していないとして削除しなかった。
報告をしたのはユーザーでFox Newsなどにコメンテーターとして出演するロシェル・リッチー氏。同氏は26日に自身のTwitterアカウントで、自分宛の脅しツイートと報告に対するTwitterの返答の画像を添えて「ねえTwitter、Fox News出演後に私を脅した男について報告したのを覚えてる? あなたたちは当該ツイートは深刻なものではないという最低の返事をよこした。あいつは要人に爆弾を送りつけたやつだったんだよ」とツイートした。
これに対してTwitterは(リッチー氏のツイートへのリプライではなく)Twitter Safetyアカウントで「ロシェル・リッチー氏が最初に脅しについて報告した際、われわれは過ちを犯しました。当該ツイートは明らかにTwitterルールに違反しており、削除すべきものでした。この過ちについて深く謝罪します」とツイートした。
それに続けて「何が起きたか現在調査中で、今後もTwitter上のすべてのユーザーの懸念への対応を改善するために努力していきます。われわれはTwiterを人々が安全だと感じられる場にしたいし、そのためにすべきことがたくさんあることを理解しています」とツイートした。
リッチー氏が公開した容疑者からのツイートは10月11日付のもので、「外出する前に愛する人を抱きしめておくんだな」などと書かれており、リッチー氏の画像とタロットの「死神」のカードの画像などが添付されている。
Twitterは常々、嫌がらせ対策に注力していると説明している。リッチー氏宛のツイートは人間が読めば脅しであると判断できそうにみえる。
Twitterの謝罪ツイートに対しては、「Twitterはいつもこうだ」という批判や「私も脅しツイートをTwitterに報告したが削除してくれなかった。その件をFBIに報告したら、FBIは3日以内に連絡してきた」という体験談など約1400件のリプライがついた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR