「普段はカカオ豆の特徴に合わせてチョコレートのフレーバーを決めるが、今回はその逆。フレーバーが最初に決まっていて、それに近いものを再現するのは、初めての挑戦だった」と、ダンデライオン・チョコレート・ジャパンの伴野智映子さん(チョコレートプロダクションマネージャー)は明かす。
しかも、選ばれた5年のレーダーチャートはどれも個性的。「バブル崩壊は、苦くて酸っぱくて苦しい感じの味。そのままではとても『おいしそう』と思えない。いかにチョコレートとしておいしく食べられるようにするか……。考えるのはとても難しかった」という。
レシピ制作は、ダンデライオン・チョコレート・ジャパンが蓄積してきた商品開発データを参考に、各年のフレーバーに向いたカカオを選ぶところから始めた。例えばバブル絶頂味に使ったカカオは、華やかなフレーバーのホンジュラス産。「満場一致でこれを使おうと決め、口に入れた瞬間バブルの華やかさが感じられる味に仕上げた」(伴野さん)
記者も試食させてもらったが、口に入れると花のような香りがふわりと広がった。味は甘くまろやかで、後からほんのりと苦みや酸味も感じられる。しかし、それぞれのチョコレートのおいしさは食べる順番によっても変わるという。
全種を試食したNECの橋本和泉さんは「バブル絶頂味の後に崩壊味を食べると、苦すぎて飲み込めなくなった」と話す。「最初にバブル崩壊味を食べた時は、後を引く苦さで、お酒に合いそうだと思ったが、絶頂味と食べ比べると辛かった。絶頂と崩壊の落差がよく分かる」(橋本さん)
完成したチョコレートは、ダンデライオン・チョコレート・ジャパンの店舗(ファクトリー&カフェ蔵前、京都東山一念坂店)やオンラインショップで販売予定。単品は1620円で、5種類入りのアソートボックスは3240円(いずれも税込)。伴野さんのおすすめは「1987 魅惑のバブル絶頂味」と「2017 イノベーションの夜明け味」という。
ITmedia NEWS編集部がYouTubeでお届けするライブ番組「ITmedia NEWS TV」で、この記事を取り上げています。ぜひ視聴・チャンネル登録をお願いします。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR