堅田社長は、こうした課題を要素に分解する作業を「問題が何かを絞り込み、解像度を上げていく作業」と表現する。実際にデータ分析の結果を事業改善につなげていく際は当然コストが掛かるので、実行可能性と事業に与えるインパクトが高そうな所から取り組んでいく。
「例えば購入率を上げるために品ぞろえが大切だと考えるなら、AIが店長に商品をレコメンドする、といった手段が考えられる。品ぞろえを考えるのは店長ができることだが、一定のルールが見えてインプットとアウトプットが分かれば機械学習の問題として処理できる」(堅田社長)
人力でやっていた作業の自動化によるコスト削減や、予測モデルの活用による売上向上など、解決すべき課題やアプローチはさまざま。データを武器に、企業の収益と成長を促進するのが、データサイエンティストの重要な役割の1つになる。
ただし、ある事例でうまくいったアプローチが、他の事例では失敗してしまうケースも当然あるため、堅田社長は「仮説が外れたら、次のアプローチに切り替えることが大事。仮説を作っても失敗することがあるのはクライアントにも理解してほしい」としている。
データを客観的に分析することで、クライアントすら気付いていない課題を抽出することもできる。堅田社長によると、優秀なデータサイエンティストには共通点があるという。
一口にデータサイエンティストと言っても、ビジネス上の課題をすくい上げて解決手段を考える「企画力」に強みを持つ人から、予測モデルの実装や運用が得意な「技術力」のある人まで、その内実はさまざま。
人によって得意分野と苦手分野が異なるが、社内で活躍したりキャリアアップできたりするデータサイエンティストには共通点があるようだ。
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