5G対応スマホはまだ発売されていないが、内藤さんは「将来は観客が手持ちのスマホで自由視点を楽しめるようにしたい」と考える。この試みをスケールさせるには「サーバ側の処理を減らし、端末側で映像を処理できる量や規模を増やさないといけない」という。
「あとはフォーマットの問題。実験で使った3D映像は独自形式なので、標準のフォーマットにできれば大容量でもスマホで対応できる。いまのスマホも3Dゲームは遊べるが、もっとハイスペックになってほしい」(内藤さん)
内藤さんは「現状はバッターボックスの視点しか楽しめないのが致命的。全ての選手の視点を楽しめるなど、表現の幅を増やしたい。ただ、処理の負荷が増えるのでユーザーの近くにエッジサーバを分散配置できるMEC(モバイルエッジコンピューティング)などを活用しながらやっていく」と今後の展望を語った。
このように、選手に近い視点で自由に映像を観戦できれば、観客全員が審判のように選手のプレイをチェックすることも可能になるだろう。試合映像に重ねて選手の成績や試合情報、競技のルールなどをチェックできれば、初心者からコアなファンまで楽しめそうだ。
東京五輪・パラリンピックでは、どのようなスポーツ観戦が実現しているだろうか。
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