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Amazon、衛星データを取得できる基地局サービスを提供へ 「災害時の生存者特定」などの用途見込む

» 2018年11月28日 15時28分 公開
[ITmedia]

 米Amazon.comは11月27日(現地時間)、人工衛星が観測したデータをAmazon Web Services(AWS)経由で取得できる従量課金制のサービス「AWS Ground Station」を発表した。災害時に画像データをいち早く取得して分析する、天気データを集めて天候を予測する、といった活用を見込む。同社サイトで、利用申請を受け付けている

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 AWSリージョンに近接した12の地上基地局(Ground Station)を設置。基地局が周回衛星と通信してデータを取得し、利用者に提供する。例えば、観測データを「Amazon EC2」でリアルタイムに処理し、機械学習サービス「Amazon SageMaker」を使って分析、「Amazon S3」に保存することが可能という。

 同社は「衛星アンテナとAWSを直接つなぎ、ダウンロードしたデータをより迅速に、効率よく保管・処理できる。気象予測、自然災害時の画像分析などのデータ処理・分析を数時間から数分、数秒に短縮できる」と説明している。

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 例えば自然災害発生時には、衛星が撮影した画像データを分析して生存者を特定、レスキューチームに迅速に伝える。またデータ分析と機械学習により、一時避難所や救急医療施設、安全な退出ルートなどを提示できるとしている。

 料金は、基地局のアンテナを使用した時間に応じ、1分単位で発生する。企業が自前でアンテナや基地局を建設したり、長期間レンタルする必要がなく、アンテナに近接したサーバ、ストレージ、ネットワークなども構築しなくて済むと、同社はアピールしている。

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