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» 2018年12月01日 10時40分 公開

個人投資家列伝(2):インデックス投資の元祖ブロガーは、どうやって株価暴落に耐えたのか 水瀬ケンイチさん (1/3)

インデックス投資という言葉が全く一般的でなかった15年前からインデックス投資を継続している元祖ブロガーに、インデックス投資で迷う点、陥りやすいワナの回避法を聞いた。

[斎藤健二,ITmedia]

 個人投資家の方々に、投資遍歴から投資に対する考え方まで聞いていくインタビュー企画。第2弾は、15年前からインデックス投資を行っている、インデックス投資の元祖ブロガーともいえる水瀬ケンイチさんに話を聞いた。

 今でこそ、金融庁が旗を振って「長期・積み立て・分散」の投資法を勧め、「つみたてNISA」など制度上も優遇策を用意しているが、水瀬さんがインデックス投資をスタートさせたのは15年前だ。そもそも投資をしようと思ったきっかけはなんだったのだろうか?

 「最初は普通の株式投資でした。医療系の友人と、老人ホームに入るのにいくらかかるか知っているか? という話が出たんです。入居するのに1000万、2000万円、さらに月々料金がかかると聞いて、高いものなんだなと。当時は、合コンやスノーボードばかりやっていたのですが、世間の平均貯蓄額を調べると自分が平均以下だということに気づきました。増やさなきゃと思ったのですが、貯金を月に1万、2万円貯めていったらいくら貯まるのだろうか? と計算したら、とても老人ホームに入るのに足りない。増やさなきゃと思って投資を始めました」

 最初に取り組んだのは、企業業績を分析して割安な会社の株を買うバリュー投資だった。デイトレードも試行錯誤で試した。

 「もうかったり損したり、通算ではトントン。トントンの割には手間暇かかって、手数料分だけ損したかもしれません」

 当時は試行錯誤をしながら、図書館で投資関係の本を棚の端から端まで読み込んだ。その中で、チャート分析から『金持ち父さん 貧乏父さん』などの啓もう書籍、そしてウォーレン・バフェットの投資法についての書籍まで、さまざまな投資手法を学んだ。

 水瀬さんは、真面目な研究家肌の雰囲気。普段はIT系企業に勤めており残業もあるという。バフェット流のバリュー投資だと企業分析が欠かせないが、水瀬さんは四半期決算も有価証券報告書もじっくりと読み込むタイプ。これでは休日も潰れてしまう……というところで出会ったのがインデックス投資だった。

 「その中で、インデックス投資が一番ピンときました。何もしないほうが結局リターンが大きいということに衝撃を受けました。凝り性なので、仕事中に携帯で株価を見たくなり、仕事にも差し支える寸前まで凝ってしまったので、これはいけないと思っていたのもありました」

 インデックス投資を研究するうえで、一番しっくり来たのが『ウォール街のランダム・ウォーカー』だった。1973年に初版が出て以来改訂を重ね、現在は第11版の邦訳が登場している。水瀬さんが運営するブログ「梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー」も、この書籍から名前を取った。

 インデックス投資は、インデックスを買って持ち続けるだけ……と聞くと簡単に聞こえるが、実践するにあたってはいくつかの落とし穴がある。水瀬さんに注意点を聞いてみた。

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