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“爪のゆがみ”で手の動きを捉える小型センサー、IBMが開発

» 2018年12月25日 14時50分 公開
[ITmedia]

 米IBMの研究部門であるIBM Researchはこのほど、わずか数ミクロン(1ミクロン=0.001ミリ)の爪のゆがみから、手や指の動きを検知できる小型センサー(以下、爪センサー)のプロトタイプを開発したと発表した。「ドアノブを開ける」「ドライバーを使う」といった日常的な指の動作も判別できるという。

【編集履歴:2018年12月25日午後3時30分 初出時ミクロンの説明に誤りがあったため修正しました】

photo 爪に取り付ける小型センサー

 指を曲げたり伸ばしたり、手で何かを握ったりつかんだりするとき、爪は目には見えないほどわずかに変形する。爪センサーはそのゆがみを検知し、データをスマートウォッチに送信。機械学習でそのゆがみを分析することで、手や指の動きを推測できるという。

 手の震えや運動緩慢などの異常も検知できるため、パーキンソン病や認知症の治療に役立つ可能性があるという。

 手の震えなどの検知には、皮膚にセンサーを取り付けて筋肉の動きを捉える方法もある。しかし、皮膚がもろい高齢患者などの場合、皮膚センサーを使うと感染症などを引き起こす可能性があるため、爪にセンサーを取り付けたほうが安定するとしている。

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