キヤノンは2月14日、フルサイズミラーレス一眼カメラ「EOS RP」を発表した。3月中旬に発売する。価格はオープンで、同社オンラインショップでの販売予定価格はボディのみで16万500円(税別、以下同様)。「RF35 MACRO IS STM」とのレンズキットは21万9500円。
RFマウント初のフルサイズミラーレス一眼である「EOS R」との主な違いは、有効画素数を約2620万画素(Rは約3030万画素)に抑え、重量を約485グラム(バッテリー、SDメモリーカードを含む)と軽量化した点(Rは約660グラム)。
ボディサイズも、Rの約135.8(幅)×98.3(高さ)×84.4(奥行き)ミリから、約132.5(幅)×85.0(高さ)×70.0(奥行き)ミリと小型化した。
被写体の瞳を検出する「瞳AF」がサーボAFに対応。Rではサーボでの瞳AFには対応していなかったが、今後のファームウェアアップデートで対応予定。
像面位相差AFであるデュアルピクセルCMOS AFで、撮像面の約100%(縦)×約88%(横)の測距エリアから最大4779点の測距点を選択可能。中央測距点ではEV -5の低輝度環境でも合焦する。
シャッタースピードは1/4000〜30秒。ISO感度は100〜40000で、拡張で50、51200、102400まで選択できる。連写速度は最高約5.0コマ/秒。
動画撮影では4K23.98fpsとフルHD59.94fpsに対応する。
背面モニターは3型の約104万ピクセルTFTディスプレイ。静電容量式のタッチパネルを搭載する。電子ビューファインダーには0.39型約236万ピクセルの有機ELを採用。倍率は約0.7倍。
連続撮影可能枚数は約250枚で、バッテリーパックは「Kiss」シリーズや「EOS M」シリーズと共通の「LP-E17」となる。
インタフェースにはUSB Type-C、HDMI(タイプC)出力端子、外部マイク入力端子、リモコン端子を備える。USB Type-CからバッテリーへのUSB充電(本体電源オフ時)は可能だが、給電(カメラ本体を利用しながらの電源供給)はできない。
キヤノンとして初めて、フォーカスブラケットによる深度合成に対応した。3〜999枚の焦点を変えた写真を撮影し、PCアプリの「Digital Photo Professional」で処理することで手前の被写体から背景まで広い範囲にピントの合った画像を合成できる。
背面のボタン数・配置は、ファンクションバーが消えた他はRと同じ。
専用アクセサリーとして、「エクステンショングリップ EG-E1」を発売する。価格は9500円で、ブラック、レッド、ブルーの3色を用意する。縦グリップのように追加バッテリーの搭載はできない。EG-E1を装着したまま、バッテリーやSDメモリーカードの交換ができる。
その他キットには、EOS RP マウントアダプターキット(18万500円)、EOS RP・RF35 MACRO IS STMマウントアダプターキット(23万9500円)、EOS RP(ゴールド)マウントアダプターSPキット(18万9500円)、EOS RP(ゴールド)・RF35 MACRO IS STMマウントアダプターSPキット(24万8500円)をラインアップする。価格はいずれも同社オンラインショップ販売予定価格。
EOS RPゴールドは5000台のみの日本限定モデル。
キヤノンはRFレンズ「RF15-35mm F2.8 L IS USM」「RF24-70mm F2.8 L IS USM」「RF70-200mm F2.8 L IS USM」「RF85mm F1.2 L USM」「RF85mm F1.2 L USM DS」「RF24-240mm F4-6.3 IS USM」の計6本の開発を発表した。19年中の発売を目指す。仕様の詳細や価格は未定。
RF15-35mm F2.8 L IS USM、RF24-70mm F2.8 L IS USM、RF70-200mm F2.8 L IS USMの3本はF2.8通しのズームレンズで、広角ズーム、標準ズーム、望遠ズームを合わせて一般的に「大三元」と呼ばれる。
RF85mm F1.2 L USM DSは、RF85mm F1.2 L USMと同じ光学系を備えながら、キヤノン独自開発の蒸着技術により、ボケ像のエッジをなめらかにすることで柔らかいボケ描写を可能にする「DS(Defocus Smoothing)効果」を持つ。ポートレート撮影に適するレンズとして開発を進めているという。
新レンズ6本の外観サンプルを、2月28日〜3月3日開催の「CP+ 2019」(パシフィコ横浜)で参考出展する。
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