動画を見て気付いたかもしれないが、この動画には“あるもの”が写っていない。その正体は自撮り棒だ。単純に360度の動画を撮影しただけでは、本体から手に向けて伸びる棒が写ってしまうが、Intsa360 ONEシリーズは専用の自撮り棒を使うことで画像処理を施して存在を消してくれる。
おかげで被写体の周囲にカメラが浮いているドローン撮影のような動画が撮れる。そもそもここまでドローンを近づけて撮影するには大掛かりな準備が必要で、1人では難しいだろう。ドローンの飛行が規制されている地域やスキー場では非常に価値のあることだ。ウインタースポーツ以外にも活躍する場は多いだろう。
ただし、自撮り棒の使用が禁止されている、もしくは周囲に気を配らなくてはいけない場面もある。使用は常識の範囲で十分に注意してほしい。
Insta360 ONE Xは発表前のティーザー動画から、カメラ本体を投げて動画撮影するアクセサリー「ドリフトダーツ」を売りにしていた。しかし、まだ発売には至っていない。本社の中の人によると、どうやらまだ発売のめどがたっていないという。やはり投げると壊れちゃうのだろうか。
また、Insta 360 ONE Xはバッテリー交換式を採用している。バッテリー1本につき70分の連続撮影が可能だが、スキー場のような寒冷地では性能が落ちて十分に性能を発揮できない。そこで公式アクセサリーとしてマイナス20度から30度まで動作する寒冷地用のバッテリーが用意されているのだが、なかなか入荷する気配がない。
さすがにバッテリー1本では心もとないし、充電しながらでは使い勝手も落ちる。早く改善を求めたいところだ。
全天球カメラは数々のメーカーから発売されているが、ここまで使い方を提案しているカメラはInsta360 ONE Xが唯一ではないだろうか。本体価格は税込5万円を超えるが、久しぶりに心動かされた製品だった。
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