米NVIDIAは3月11日(現地時間)、イスラエルと米国に拠点を置くHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)向けソリューション企業Mellanox Technologiesを買収することで合意したと発表した。買収総額は69億ドル(約7700億円)。Mellanox株式1株につき125ドルで、これは前週末終値に14%のプレミアムを乗せた水準だ。
取引は年内完了の見込み。NVIDIAにとって過去最大規模の買収だ。
Mellanoxは、1999年創業の、イスラエルのヨクナムと米カリフォルニア州サニーベールに拠点を置く公開企業。サーバを接続する高速イーサネットとInfiniBandネットワーク向けのスイッチやNIC(ネットワークインタフェースカード)を手掛けている。データセンターやAIなどデータ集約型コンピューティング用スーパーコンピュータなどで採用されている。
NVIDIAのジェンセン・ファンCEOは発表文で、「AIやデータサイエンス、同時にアクセスする何十億ものコンピュータユーザーの出現は、世界のデータセンターへの需要を加速させている。この需要に対応するためには、インテリジェントネットワーキングファブリックを介して膨大な数の高速コンピューティングノードを接続する総合的なアーキテクチャが必要だ」と語った。
NVIDIAの直近の業績では、売上高は24%減少したが、AIおよびクラウドコンピューティング分野は好調だった。Mellanoxの買収により、これらの分野を強化する狙いだ。
Mellanoxに対しては1月、米Intelが約60億ドルでの買収を提案していたと報じられていた。
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