それは突然の知らせだった。
ドワンゴは3月13日、位置情報ゲーム「テクテクテクテク」のサービスを6月に終了すると発表した。2018年12月に「最近、テクテクテクテクというゲームにハマっている」というコラムを書いたばかりだったが、ちょうどその3カ月後に別れを告げられてしまった。理由は「現在の課金規模では事業として成立しないため」という。
予兆はあった。ドワンゴの親会社、カドカワが2月13日に発表した決算説明資料によると、ドワンゴのゲーム事業(2018年4〜12月期)の業績は「売上高900万円に対し、営業赤字が8億600万円」。決算資料には「テクテクテクテクは立ち上がりから大きな収益貢献を見込んでいたが課金要素が少なく当初予算に対して大きくマイナス」とある。これを見て不安を覚えたユーザーは少なくないはずだ。
ドワンゴでは、2月13日付で夏野剛氏が社長に就任。新体制のもとで、早期のサービス終了を決めた。傷口が大きくならないうちに撤退するのは経営判断としては正しいといえる。
しかし、いちユーザーとしてはショックも大きかった。コラムでも「課金要素がなさすぎて運営的に大丈夫なのかと思っていた」と書いたが、まさかこんなに早く終わるとは思っていなかったので驚いた。スマホゲームは、テクテクテクテクと同じ「基本プレイ無料」(Free-to-play、以下F2P)のビジネスモデルが多い。どのようにユーザーに課金してもらい、収益を得ればよいか、多くの企業が頭を悩ませているのが現状だ(関連記事)。
そして、「ユーザー評価が高い=売れるゲーム」ではないのも悩ましいところだ。
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