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桜の写真をぐっと“華やか”にする一工夫荻窪圭のデジカメレビュープラス(3/3 ページ)

» 2019年03月29日 07時00分 公開
[荻窪圭ITmedia]
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 桜の場合、風で動いてフォーカスがずれたりするので何枚か撮って、拡大再生してピントをチェックするのがいい。特に望遠で撮るときはピントが浅くなる(ピントが合う範囲が狭くなる)ので注意だ。

 ちなみに、絞り優先モードにし、絞り値をいじるとピントの合う範囲をある程度コントロールできる。

Aとあるのが絞り優先AE。これで絞り値を好きな値にセットできる。

 絞りをF4とF16で撮り比べるとこんな感じ。

 絞り値を小さくするとピントの合う範囲が狭くなるので背景は大きくぼけるけど、ピントの山のコントロールがシビアになるし、絞り値を大きくすると広い範囲にピントが合うけど背景のボケは小さくなる。

F4で撮影。背景が大きくぼけて柔らかい感じに
F16で撮影。手前の枝全体にピントがあってちょっとキリッとしたが、背景のボケが小さくなり手前の花が少し目立たなくなった

 背景をぼかしたいか、全体にキリッとさせたいかで変えてみるといい。まあデジタル一眼っぽい背景がほわっとぼけて柔らかくて華やかな感じにしたいときは、絞りは開放にしちゃえ。

 逆に少し離れた場所から桜のある風景全体をピシッと撮りたいときは絞り値を大きくする(絞り込む、という)のがよし。

花びらに寄った写真ばかりでは味気ないので、広大な河原と桜の風景をF8で撮ってみた

 まあそんな感じで、桜をネタに、明るさ(露出)、フォーカス(ピント)、絞り値というカメラの基本項目の話をしてみた。

 カメラを持って桜を楽しむときは、さらに撮りたい花に狙いを絞ってぐぐっと寄るか、逆に引いて桜のある風景全体を撮るか。

土手の上、じゃなくて城址の土塁の上の桜並木を。桜を遠景で撮るときは大陽の位置に注意。光があたって桜が華やかに写るアングルで

 日差しがどっちから当たっていてどの光の当たり方が好みか、背景はどんな色が似合うか、なんかを考えはじめると、撮影がより楽しくなります。

 気が向いたら、わざと逆光でマイナスの補正をして夕暮れ感を出すってのもオツかも。

川に午後の陽射しが反射してたので、マイナス1の補正をかけて午後遅くの雰囲気を出してみた。背景の光っているのは川
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