東芝ライフスタイルは4月3日、家庭向けエアコン「大清快」(だいせいかい)の新製品として、人が風を感じにくい「無風感」技術を採用する「DXシリーズ」を発表した。6畳用から18畳用まで5機種を4月下旬に販売する。価格はオープン(税別12万円前後から)。
無風感冷房は、親会社である中国・美的集団(マイディア)の技術を活用した。全自動運転あるいはリモコンの「風ケア冷房運転」ボタンで有効になる。全自動モードの場合、センサーが「人が暑がっている」と判断すると、まず強めの風で一気に室内の空気を冷やしてから無風感冷房に切り替わる。
無風感冷房では、上下2つのルーバー(風向きを調節する板)で冷房風を同時に吹き出し、数メートル先で干渉させる仕組み。上のルーバーには無数の小さな穴が開けられ、ここを通過した風は周囲の空気を巻き込みながら速度を上げる。
下のルーバーは通常の冷房風を送り出すため、風の質と速度の異なる気流がぶつかり、人が風と感じにくい冷気になるという。同社が行った実験では、エアコン本体から2.5メートル離れた床上60センチの地点(ソファーに座っている状態を想定)で風速0.2メートル/秒以下の“無風状態”を確認したとしている。
Wi-Fiも内蔵。専用のスマートフォンアプリを使えば、外出先からでもエアコンを操作できる。アプリ画面では、室温や湿度、タイマーの作動時間など、赤外線リモコンでは表示されない情報も「見える化」した。
東芝ライフスタイルの大石剛久さん(エアコン事業部 商品企画)は、同社のユーザー調査を基に「冷房による体の冷えやだるさなど、体調への影響を懸念して約76%の人は『冷房の風にはできるだけあたりたくない』と考えている」と指摘。「空気清浄や遠隔操作、省エネといった付加価値に加え、無風感という新しい提案をしたい」と胸を張った。
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