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ニコ超の“寝る”ブース、睡眠を脳波で可視化 隣がテクノ法要でも「意外と寝てる」ニコニコ超会議2019

» 2019年04月27日 16時02分 公開
[井上輝一ITmedia]

 「ニコニコ超会議2019」(4月27〜28日、千葉・幕張メッセ)の一角に、ベッドや布団が敷き詰められている。ベッドには実際に人が入り、目を閉じている。隣の長机には突っ伏している人たちも。

「超睡眠」ブース

 寝具メーカーの西川(東京都中央区)や脳波センサーを作るニューロスカイ(東京都中央区)などが共同で「参加者がその場で寝られる環境」として「超睡眠」ブースを出展している。

 ブースには寝るための待機列もできており、ベッドであれば15分、絨毯の上で横になれるコーナーや長机であれば制限なしで寝られる。

 また、事前に「会場で8時間ガチ寝」してくれる人を募集しており、約300人から応募があったという。「どんな環境でも寝られることに自信がある人」として2人が選ばれ、イベント開始直後の午前10時からさっそく睡眠している。

イベント開場時から閉場まで寝続ける

 会場の様子を見ると、超睡眠ブースの隣は仏教とテクノ音楽がコラボした「テクノ法要」ブースで、ステージからは大音量でテクノ調のお経が流れている。他のブースからもさまざまな音や光が飛び交う。

隣のステージからは大音量のお経が流れたり、お坊さんの説法が流れてきたりする

 この環境で寝られるのか? ニューロスカイの担当者に話を聞くと、「正直不安だったが、意外とみなさん寝ている」と答えた。

 「耳栓も使っていただいているが、この音なので完全には遮音できていないだろう。しかし、会場を見て回るのに歩いてみなさん疲れているようで、睡眠の時間制限がないスペースでは1時間程度寝ていかれる方もいる」(担当者)

 寝る際にニューロスカイ製の脳波センサーを頭に巻くと、「集中」「リラックス」「草」「wktk」(ワクテカ)といった装着者の脳波状態を可視化してくれる。脳波可視化には、SOOTH社の技術を活用した。

ニューロスカイ製の頭に巻くタイプの脳波センサー
脳波を感情として可視化(SOOTH社の「脳内モニター」技術を活用)

【追記:2019年5月7日午後1時 脳内の可視化技術がSOOTH社のものである旨を追記しました】

 ニューロスカイはネコミミ形の「necomimi脳波センサー」の開発元でもあり、今回の脳波センサーもnecomimiと同じく、額と耳たぶに電極を付けて脳波を計測する方式。計測した脳波を「α波」や「β波」などの周波数成分に分解し、解析することで各感情に分類している。

 本イベント以外では、コマーシャル映像を見た被験者の感情変化の可視化実験などの目的で企業に試験導入されているという。

 「寝ている人の感情を評価するのはレアケース」と担当者。自分が寝ているときの脳波の状態を見てみたかったら、超睡眠ブースは要チェックだ。

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