ソフトバンクとヤフーが共同出資するPayPayは5月8日、ソフトバンクグループから460億円の出資を受け入れると発表した。増資後のPayPayの資本金は920億円(資本準備金を含む)になる。ユーザー獲得や導入店舗拡大などの費用に充てる。
ソフトバンクの宮内謙CEOは「(モバイル決済の分野は)激しい競争になっているので、相当な覚悟を持って投資をしていく必要がある」と説明。PayPayを、ソフトバンクのグループ内で決済プラットフォームの中核を担う企業として育てる考えだ。「ソフトバンクグループに資本参加してもらい、競争を勝ち抜く」と意気込んでいる。
PayPayは、還元総額100億円のキャンペーンを立て続けに展開している。2018年12月に1回目、19年2月から2回目を実施した結果、サービスの累計登録者数は700万人を突破した。資本増強の背景には、こうした施策を続けるのに必要な費用を確保する狙いがあるようだ。
一方、競合のLINE Payを展開するLINEは、キャンペーンを含むマーケティング費用がかさむなどし、19年1〜3月期の最終損益が103億円の赤字になった。モバイル決済サービスが乱立する中、各社が顧客獲得のキャンペーンを展開し、投資が大きく先行する“我慢比べ”の様相を呈している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR