米Microsoftはこのほど、5月3日(日本時間)早朝に発生した、クラウドサービス「Microsoft Azure」「Microsoft 365」などに接続できなくなるトラブルの原因を発表した。DNS(Domain Name System)の設定ミスによるものだと判明したという。
Microsoftのエンジニアがメンテナンス作業時、Azure StorageやAzure SQL Databaseなどへのアクセスに使われるDNSサーバの設定変更に失敗。名前解決に必要な情報を持っていないDNSサーバを指定する設定を一部に実装したため、不在応答が返ってくるようになった。
この結果、Azure SQL Databaseなどで使われるドメインへ接続するクエリの約25%で誤りが生じ、目的のサービスに接続しづらい状態に。Azure SQL Databaseなどに依存している他のMicrosoftのサービスも影響を受けたという。
トラブルを受け、MicrosoftのエンジニアはDNSサーバを以前の設定に戻した。だが、誤った設定に基づいてアクセスした結果をキャッシュしたままのアプリケーションやサービスもあり、キャッシュ情報が期限切れになるまで障害が長引いたケースもあった。
同社は改善策として、DNSサーバの更新時に追加でチェックを行うようにする他、トラブルの監視体制を強化し、即座に検知する仕組みを整えるとしている。
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