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メルカリ、3Q累計で73億円の最終赤字 メルペイなどに“戦略的投資”

» 2019年05月09日 20時52分 公開
[ITmedia]

 メルカリが5月9日に発表した2019年6月期第3四半期累計(18年7月〜19年3月)の連結決算は、売上高が前年同期比43.0%増の373億7800万円、営業損益が59億8100万円の赤字(前年同期は18億9600万円の赤字)、最終損益が73億4100万円の赤字(34億3400万円の赤字)と増収減益だった。

photo メルカリが2019年6月期第3四半期(18年7月〜19年3月)の連結決算を発表

 国内事業は順調で、同期の累計GMV(流通総額)は3610億円(44.0%増)、平均MAU(月間 アクティブユーザー数)は1299万人(25.5%増)に拡大。単体での売上高は341億円(39.9%増)、営業利益は64億円(1.2%減)だった。

 国内事業で得た収益などを基に優秀なAI(人工知能)エンジニアの採用を強化した他、かねて注力している米国事業でのマーケティングにも積極的に投資。3月にスタートしたモバイル決済サービス「メルペイ」のユーザー数や加盟店の拡大にも取り組んだため、赤字幅は前年度から拡大した。

photo メルカリの2019年6月期第3四半期(18年7月〜19年3月)の連結決算

 一連の投資は効果を生んでおり、第3四半期時点での連結従業員数は前年同期から約770人多い1786人に増加した。米国事業の同期累計GMV(流通総額)は2億6100万ドル(約287億円、約73%増)に拡大。メルペイはリリースから約2カ月で登録者数が100万人を超えた。

 通期の連結業績予想は「戦略的な投資により、短期的な連結営業損益・純損益における損失額が拡大する可能性があり、連結業績を見通すことが困難」として、売上高以外の項目は非開示とする。国内事業の伸長により、通期の連結売上高は500〜520億円(39.7%〜45.3%増)を見込む。米国事業のGMV、メルペイのユーザー数と加盟店はいずれも拡大を予想している。

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