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» 2019年05月13日 09時50分 公開

年収400万円の不動産投資家は、どうやって3年で家賃収入700万円を超えたのか? (3/6)

[斎藤健二,ITmedia]

初めて買った物件は?

 相続でワンルームマンションを運営することになり、もう一つ欲しくなってきた山田さん。初めての不動産投資では、いったいどんな物件を選んだのだろうか?

 「当時の私は20代後半、年収もまだ400万円台。貯金もあまりない。ここで不動産投資をやめておいてもいいんですが、当時はやってみたい気持ちが強かったんです。そこで土地と建物がセットの、新築のアパートを買いました。6室ある普通のサイズ。利回り8%なので本当に普通ですね。今でもいっぱい売りに出ています」

初めて買った新築の一棟アパート。2016年のことだった

 「場所は東京市部の駅近くです。ただ、良くないニュースがいろいろと流れますよね。大学の東京23区内への移転、生産緑地の2022年問題……。私の物件のあるエリアでは大学がたくさんありますが、移転のリスクを考えると駅から離れた大学の近くより、せめて駅の近くだよな、ということで駅近くに買いました」

 大学近くのアパートは学生が住んでくれることがメリットだ。ところが大学が移転してしまうと、一気に需要がなくなってしまう。生産緑地とは、税制優遇の代わりに30年の営農義務が課せられた農地のこと。多くの生産緑地の営農義務が切れるのが2022年。この土地が一斉に住宅用に変わり、住宅の供給が増え、土地価格の下落につながる可能性が懸念されている。

 悩んだ結果購入したこの物件の価格は、5500万円だったという。

 「フルローンを組めました。それでも、物件価格の1割くらい諸費用がかかります。仲介手数料、司法書士に依頼する登記費用、火災保険料、不動産取得税を払うと……。当時貯金していた600万円からやむなく出しました。さらに相続したワンルームマンションも、共同担保にしました。そうでなければフルローンは無理でしたので」

 1つのローンに対して、複数の担保を設定するのが共同担保。5500万円のローンの担保として、新築アパートに加えて相続したワンルームマンションも入れることで、フルローンで借りることができたという。

 新築の木造物件にしたのは、大きなリフォーム費用がかからないことと、融資期間が長く取れるためだ。

 「木造は法定耐用年数が22年なので、普通は22年ローンなのですが、私は35年で組めました。年齢が若いというのはメリットです。まだまだ働けますと言えるので。若い頃はお金がなくて年収も低いじゃないですか。でもまだまだ働ける。年齢を重ねていくと、貯金もあって年収が増えて、だけどこれから何年働けるか……となる。だから『もうちょっとしたら』と言っていると、買い時は来ないのが現実です」

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