ITmedia NEWS > 企業・業界動向 >
ニュース
» 2019年05月15日 20時44分 公開

RIZAP、18年度は最終赤字194億円 構造改革費かさむ “膿”出し切り19年度は黒字化へ (1/2)

RIZAPグループの19年3月期の連結業績は、最終損益が193億9300万円の赤字だった。子会社の業績が悪化したため、不採算事業の撤退・売却や在庫の減損処理などの“構造改革費用”がかさんだ。グループ再編などを進め、20年3月期は黒字化を見込む。

[濱口翔太郎,ITmedia]

 RIZAPグループが5月15日に発表した2019年3月期(18年4月〜19年3月)の通期連結業績は、売上高が前期比82.3%増の2225億円、営業損益が93億8800万円の赤字(前期は117億8000万円の黒字)、最終損益は193億9300万円の赤字(90億7500万円の黒字)に転落した。

 大幅な赤字となった理由は、子会社の業績が悪化し、不採算事業の撤退・売却や在庫の減損処理などの“構造改革費用”として93億円を投じたため。

 構造改革費用の内訳は、戦略的な店舗閉鎖(219店舗)が40億円、アパレル・スポーツ用品・CDといった商品在庫の評価減が40億円、女性向けアパレル子会社アンティローザののれんの減損などが13億円。

 この他、他社に売却した化粧品販売子会社、ジャパンゲートウェイの売却損(7.7億円)など、一部子会社の再建断念による影響額も計上した。

 瀬戸健社長は「膿は出し切った。今期(20年3月期)はしっかりと基盤を固め、来期(21年3月期)以降はV字回復をしっかりと進める」と強調する。

photo RIZAPグループの瀬戸健社長(=左)、“構造改革担当の取締役”の松本晃氏(=右)

急ピッチのM&Aが裏目に

 RIZAPグループは19年3月期の中盤まで、主力のボディーメーク以外に事業の幅を広げるため、メディア企業や音響機器メーカー、CD・DVD販売店など異業種を傘下に納めるM&Aを積極的に展開。

 対象企業は経営不振のケースが多かったが、安値で買収して「負ののれん」を連結営業利益に上乗せする会計手法を採用。本社のノウハウを生かした経営再建にも取り組み、連結業績の拡大を図ってきた。

 だが19年3月期は、再建が当初の見込みから遅れ、多くの子会社で赤字幅が拡大する事態に。これを踏まえ、同社は18年11月に新規のM&Aを凍結。多額の資金を投じ、前述の構造改革を行ってきた。

 瀬戸社長は、こうした事態を招いた理由を「ガバナンス体制の構築が遅れ、グループ会社管理が複雑化していた。コスト面のムダも生じていた」と振り返る。

photo RIZAPグループの19年3月期の通期連結業績

グループ再編も実施

 収益改善のため、20年3月期はグループ全体の再編と、RIZAPグループの社内体制の変更を実施。子会社管理の効率化とガバナンス強化を図っていく。

 グループ再編では、4月1日付で“中核子会社”として10社を選び、その傘下に他の子会社を据える体制に移行。中核子会社の1つとして、新規事業を統括する中間持ち株会社「RIZAPインベストメント」を新設し、出版社の日本文芸社、印刷会社のぱどなどを傘下企業とした。

 従来はRIZAPグループに置いていたグループ企業の購買・物流機能を「RIZAPトレーディング」として分社化するなど、リソースの最適化も進めている。

 社内体制については、6月22日付で、元住友商事副社長の中井戸信英氏と、日本アビオニクス取締役の望月愛子氏を新社外取締役に招く。中井戸氏は「取締役会議長」に据える。

 「構造改革担当の取締役」に就いていた松本晃氏は取締役を退き「特別顧問」となるが、瀬戸社長を除く5人の取締役を全て社外取締役で構成することでガバナンスを担保する。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.