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東急、東武、JR東でフォントの旅を始めるデジタルネイティブのためのフォントとデザイン(2/3 ページ)

» 2019年05月22日 09時08分 公開
[菊池美範ITmedia]

東京メトロや東武でも、ちょっとフォント探索

 路線案内ディスプレイは鉄道会社ごとにデザインが変わり、この点だけをウォッチしても面白い。東急田園都市線と相互乗り入れをしている東京メトロ半蔵門線では、使われているフォントも画面デザインも異なる。

photo 車輌番号のフォントやエレベーター/エスカレータのアイコンデザインが東急東横線と異なる東京メトロ半蔵門線。ラインカラーを用いた路線アイコンも異なる
photo 欧文フォントも異なる。駅ごとの他路線乗り換えの表示や駅番号は、東急東横線と比べて情報量が少ないせいか、よりシンプルな印象だ(英文引用符の扱いはちょっと気になる)
photo こちらは大宮〜船橋間を結ぶ、東武アーバンパークライン(東武野田線)の路線案内ディスプレイ。表示はよりシンプルになり、画面の白地が多くなる。欧文フォントはボールド系ではなく、ライト系のスリムなフォントだ

フォントのボリューム感がすごい東京のターミナル駅

 さて、JR東日本といえばあのペンギンのキャラクターで有名なSuicaのお世話になっている。私はJR恵比寿駅を起点に利用することが多いのだが、埼玉方面や神奈川方面で乗車時間が長い距離になるときには普通・快速のグリーン車を利用する。プラットホームでもグリーン券が購入できる、Suicaグリーン券専用の券売機は設置当時、グリーン券の販売機であることがアイコンと色でとてもわかりやすく、フォントの扱いも洗練されたデザインで好印象を持った。ただ、実際に運用してみると購入者にとってわかりにくい部分もあったようで、ステッカーや張り紙による補助表示が追加されて少しにぎやかになっている。

photo 恵比寿駅3番線・4番線のホームに設置されているSuicaグリーン券専用券売機は2台。左右のセンターにあるインターホンが設置されたステンレス柱や操作パネルの横と右上方には設置後に貼られた補助表示が目立っている
photo Suicaカードを置けばチャージから購入まで完了する。ここでも多言語対応がされており、日本語、英語、中国語簡体字、ハングル4カ国語を、画面右上のボタンタッチで切り替える。券売機の外装に使用されているフォントと、タッチパネルで表示されるフォントは異なるのが分かる。ただ、モバイルSuicaに対応していないのが残念だ

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