人とくるまのテクノロジー展
自動運転車は「光」で語る 路面にも投影
自動運転のレベルが上がり、人がハンドルを握らなくなったとき、周りのドライバーや歩行者はクルマのどこを見て挙動を予測すればいいのか。自動車用電装品メーカーの市光工業は、「人とくるまのテクノロジー展」(5月22〜24日、パシフィコ横浜)で「光」を使ったコミュニケーション手段を提案している。
市光工業のアプローチは、欧州で協議が進められている「AD(Auto Drive)マーカー」を拡張したものだ。ADマーカーは、そのクルマが自動運転中であることを外部に知らせるため、ブルーグリーンに発光するシグナルランプ。色以外の仕様は固まっていないが、どこから見ても分かるライン状にする案もあるという。
市光工業は、レベル4以上の自動運転車を想定し、フロント部を模したコンセプトモデルを展示している。ADマーカーとヘッドランプの下に約400個のLEDを並べ、文字やマークを表示する仕組み。またDMD(デジタルマイクロミラーデバイス)搭載のプロジェクターランプを搭載し、前方の路面にも各種サインを投影する機能も持たせた。「ピクチャービーム」や「路面描画」などと呼ばれる技術だ。
LED表示とピクチャービームを組み合わせると、周囲の人間にも直感的に伝わるメッセージになる。例えば、発車時にはフロント部と路面の両方に白く大きな矢印を表示し、進行方向を知らせる。
自律運転で出庫し、オーナーの前に来たら「Hi !」という文字であいさつ。対向車が道を譲ってくれたときにはLEDがハートマークでお礼をする。道を渡ろうとしている歩行者を見つけたら、路面に停止線(ブレーキライン)を映し出し、停車する意志と位置を知らせる。逆に止まらない場合は、歩行者の前に停止線を映して飛び出しを予防する。
路面へのサイン投影は主に夜間の使用を想定しているが、市光工業によるとクルマから50メートル離れた場所へも投影できる性能を目標にしているという。実用化はレベル4以上の自動運転車が登場する2025年ごろになる見通し。
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