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AI人材を目指す学生は少数派、データサイエンティスト志望は3.3% 企業側のニーズと差

» 2019年06月10日 16時10分 公開
[ITmedia]

 いまの学生の中で「AI人材やエンジニアになりたい」と考える人は少数派――マイナビの調査で、そんな結果が出た。ビッグデータ分析やアルゴリズムの作成など、AIに関連した業務を行える人材の需要が高まっているが、企業側のニーズと学生の志望度には大きな乖離(かいり)があるようだ。

データサイエンティストの志望者は3.3%

 同社が2020年に卒業予定の大学生・大学院生に意見を聞いた結果、75.4%がデータサイエンティスト、各種エンジニア、コンサルタントなど「AI・IT職」を志望しないと答えた。専攻との関連性が強い理系でも、男子の67.1%、女子の81%が同様の回答をした。

 特に志望度が低かった職種は、セールスエンジニア(1.1%)、カスタマーエンジニア(1.7%)、システムコンサルタント(2.8%)、データサイエンティスト(3.3%)、システムの保守・運用担当(4.2%)、ネットワークエンジニア(4.7%)――など。

photo 大学生・大学院生(2020年卒)の「AI・IT職」への志望度

 志望度が低い背景には、AIに対する漠然とした不安があるとみられ、学生からは「スキル・知識がないから(活用できるか)不安だ」(27.4%)、「具体的に(AIを活用して)働くイメージができない」(19.8%)、「適正がないと感じるため不安だ」(12.2%)、「自分の就きたい仕事には関係ない」(3.4%)といった意見が出た。

 一方、「(AI導入によって)業務効率が上がると期待している」(33.3%)、「環境への適応力があるので特に心配はしていない」(13.1%)、「具体的に働くイメージができているので特に心配はしていない」(5.6%)など、AIの普及・活用に好印象を持つ層も一部みられた。

photo ビジネス界へのAI導入に対する印象

 だが、AI・IT職を志望している2割超の学生からも、「(企業が)どの程度のプログラミングスキルを求めているのか、基準が分からない」(61.1%)、「選考でみられているポイントが分からない」(25.5%)、「必要とされる能力が分からない」(15.6%)などと選考基準を不安がる声があった。

 マイナビは「企業側のニーズと学生の志望度に大きな乖離(かいり)がある」「企業は学生の理解を促すために、募集の際は具体的な業務内容や必要とされるスキルなどを明確に示す必要があるだろう」と指摘している。

photo 選考に対する不安

 調査は4月24〜30日にかけて、就活支援サービス「マイナビ2020」の会員を対象にWeb上で実施。7342人から回答を得た。

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