往年のゲーム機「PCエンジン」を小型化して復刻した「PCエンジン mini」が6月12日に発表され、話題になっている。
「PCエンジン mini」のニュースリリースには、権利元として「BIGLOBE Inc.」の名が。BIGLOBEは、ISPや格安スマホ事業、ポータルサイト運営などを手掛けるKDDI傘下の企業だ。
ゲーム機開発とは縁遠そうなBIGLOBEだが、PCエンジンの商標(「PC Engine」「PC\Engine」)を、コナミデジタルエンタテインメントと共同で保有している。なぜBIGLOBEが、ゲーム機の商標を持っているのだろうか?
それを知るためにまず、PCエンジンの歴史からひも解いていこう。PCエンジンは、NECホームエレクトロニクス(当時)とハドソン(当時)が共同で開発し、1987年に発売したゲームハードだ。NECホームエレは2001年に解散。ハドソンは12年、コナミデジタルエンタテインメントに吸収合併されており、両社とも今は存在していない。
87年当時、PCエンジンの商標は、NECホームエレとハドソンが保有していたが、01年のNECホームエレ解散時、親会社だったNECが引き継いだ。その後06年にNECからBIGLOBE事業が分社化され、NECビッグローブが設立された際に、PCエンジンの商標を、NECビッグローブが承継したという。
NECビッグローブは14年、投資ファンドに売却された後、16年にKDDIに買収された。このためBIGLOBEは現在、KDDIのグループ企業になっているが、もともとはNECがルーツの企業であり、PCエンジンとも関係があった――というわけだ。
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