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“ハリポタGO”こと「魔法同盟」をゲーム未経験の記者が遊んでみた

» 2019年07月02日 21時25分 公開
[谷井将人ITmedia]

 7月2日から“ハリポタGO”こと「ハリー・ポッター:魔法同盟」(iOS/Android)の配信が日本でも始まった。Twitterでも関連ワードがトレンド入りするなど盛り上がりを見せている。ゲーム経験がほとんどない記者でも楽しめるのか、少し遊んで試してみた。

魔法同盟とは

 魔法同盟は、位置情報ゲーム「Pokemon GO」や「Ingress」を開発、提供する米Nianticが手掛けた新作ゲーム。App StoreやGoogle Playから無料でダウンロードして遊べる。スマートフォンの位置情報を使って現実と同じマップ上を歩きまわり、AR表示される魔法生物やアイテムを回収したり、イベントに挑んだりするゲームだ。

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 記者はAndroid版をダウンロードした。アプリのサイズは61MBで、Wi-Fi接続であれば、さほど時間もかからず完了した。インストールして起動すると、まずはアカウントを作る必要がある。FacebookやGoogleのアカウントと連携させながら、ゲームで使うための名前やニックネームを入力していく。

 名前やニックネームには平仮名や漢字などは使えないため、半角英数字での入力が必要だった。カメラや位置情報の利用をアプリに許可すれば、すぐにゲームが始まる。

 ゲームを始めると、しばらく世界観の説明がある。記者は「ハリー・ポッター」シリーズの映画を2本見た記憶がある程度で、ファンタジーな単語や名前が続々と出てくると頭の処理が追い付かなくなってしまうが、取りあえず「歩いて何かを見つければよい」というゲームのルールは理解できた。

 説明が終わるとカメラが起動し、モンスターやアイテムといった探し物を指す「ファウンダブル」を探すように指示してくる。画面上に矢印でファウンダブルの位置が表示されるので見つけるのは簡単だった。

 最初のファウンダブルは、カメラ起動から数秒で見つかる「ハグリッド」だ。ハリー・ポッターシリーズに詳しくなくてもハグリッドがモンスターではないのは分かる。どうも網に引っ掛かってしまったらしく、魔法を使って助け出そうということのようだ。

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 画面に表示される印とハグリッドに表示される印を合わせてタップすると照準が定まり、画面に表示される軌跡をなぞると魔法が発動される。なぞるスピードが遅かったり、うまく軌跡の上をなぞれないと、魔法が失敗して弾かれたりしてしまう。印を合わせる必要があることにしばらく気付かず挫折しかけたが、軌跡をなぞるのは簡単な説明のおかげで迷わずできた。

 ファウンダブルを回収したら記録に残して、次のファウンダブルを見つけるためにしばらく実際に歩く。ゲームというものをあまり知らないので、ゲームの内容よりも「マップの表示が速くて快適」というほうに目が向く。

 普段使っているGoogleマップよりも移動したときの反応が早く、向きも素早く反映され地図が滑らかに表示されるので、ゲームとしてではなく地図として使いたくなった。

 結果的に約10分歩いたところで4個ほどのファウンダブルなどを回収し、レベルも2に上がった。レベル2のどこがどうすごいのかはよく分からないので何とも言いがたい。

 魔法同盟は本格的なAR(拡張現実)ゲームでもある。ゲーム中に何度もカメラを特に被写体があるわけでもない虚空に向けたが、通行人にちらっと目を向けられたので、誰もいない木のほうを向いて、こそこそと操作した。

 ゲームをプレイしている間は、ゲームの中で起きるよく分からないイベントに必死で食らいつこうとするため没入してしまうが、後で冷静になってみると、街中で何もない空間にカメラを向けて、あれこれしているというのは、なかなか不思議な感じだ。

ゲーム未経験でも楽しめる?

 この話をするとよく驚かれるが、記者は生まれてからほとんどゲームをしたことがない。ゲーム画面の見方もいまいち分からない。バツ印くらいなら何が起こるのかも予想できるが、そもそもどこがボタンなのかすら分からない。とはいえ、ゲーム経験がなくてもハリポタGOの操作はできた。取りあえず歩いていれば、そのうち「あからさまにお宝がありそう」な地点につくので、それを触ってみたらいい程度の大ざっぱな理解でもどうにか進められた。

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 ゲームの経験もなく、ハリー・ポッターシリーズの知識もあまりない状態でもプレイすることは可能だったので、ゲームの経験がある人やハリー・ポッターの知識がある人は当然プレイできるだろう。ただ、ハリー・ポッターシリーズの知識がないと、どうしても登場する言葉を理解するのが難しい。最初の説明の段階で知らない単語が数多く降りかかるため、少し挫折しそうになったが、もしかしたら読まなくても大丈夫かもしれないくらいの気持ちでいれば大丈夫そうだ。

 とはいえ、おそらく知っていれば楽しめるであろう部分を楽しみ切れていない感じは否めない。ネット上では最初にハグリッドが登場するところが話題になっているようだが、知らなければ「網に引っ掛かったおじさんを助ける」という謎のイベント扱いになってしまう。

 Google Playで確認すると、7月2日の午後7時現在でダウンロード数は約16万となっている。レビューを見ると平仮名や漢字での名前登録ができないことを不満だとしている人が多く、Twitterでは「田舎では、数時間歩いてもほぼ何も起きない」という声が多い。今後これらの声に対する対応があるのか、期間限定イベントなどが実施されるのかによって、流行の具合も変わってくるだろう。

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