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ヤフー、アスクルとの提携解消を拒否 アスクルは騒動の経緯を暴露 対立鮮明に(2/2 ページ)

» 2019年07月17日 19時21分 公開
[濱口翔太郎ITmedia]
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提携解消協議の申し入れは7月12日

 これを踏まえ、アスクルは10日に、取締役選任議案に反対する意向の有無などを問う質問書をヤフーに送付。12日には、資本・業務提携の解消に向けた協議を申し入れた。

 ヤフーは16日に、「取締役選任議案に関する意向については、回答を差し控える」と返答。その上で、協議を行う場合に備え、株式の想定価格や譲渡先、譲渡の時期などを答えるよう、アスクルに要求した。続く17日には、アスクルが8月2日に開催予定の定時株主総会で、岩田社長の再任議案に反対票を投じる方針を公表した

 アスクルは17日に、ヤフーに「想定価格は貴社と交渉の上、決定することを想定している」といった回答を送付した。しかしヤフーは本記事冒頭の通り、「業務・資本提携関係の見直しについての協議は不要」と回答。アスクルとの協議に応じない考えを示している。

かつての親会社プラスもヤフーに賛同

 一連の経緯を公表するなど、ヤフーへの反発をあらわにするアスクルだが、その先行きは厳しい。かつてアスクルを設立し、09年まで親会社だったプラス(現在は発行済み株式の約11.6%を持つ第2位株主)も、ヤフーの考えに賛同。岩田社長の再任に反対票を投じる旨を明らかにした。

 ヤフーとプラスの議決権を合計すると過半数となり、アスクルの主張が通る可能性は低くなる。ネット上では「アスクルの株主総会は荒れそうだ」「アスクルはどうなるのか」といった議論が起きている。両社の対立は今後、どんな結末を迎えるのだろうか。

photo アスクルが発表した、ヤフーとの対立の経緯
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