EVであるLEAFも、ステアリングやペダル類のように身体によって直接コントロールする部分は昔のクルマとそれほど変わらない。ただしそれ以外の操作系は、デジタルフォントとアイコンでコクピットが満たされているといってもいいクルマだった。ドライバーへのコンピュータによるサポートが強くなってきた現在、フォント使いによる文字の視認性は重要度を増しているし、アイコンの使い方も一歩まちがえば誤操作を招きかねないことから、綿密で慎重な開発と検討がなされているはずだ。
電車や飛行機のように高度な訓練を受けたプロが操作するのではなく、免許をとりたてのビギナードライバーからベテランのドライバーまでスキルのレベルと経験はさまざま。つまり「操作を迷うことなく安全に」行うためのデザインは生命に関わる部分でもある。その意味でLEAFはフォントのサイズ、ボタンやパネル内照の明るさ、画面に表示されるアイコンとピクトグラムは適切なものだった。
この体験ドライブ、実は東京外環自動車の多重衝突による深刻な渋滞に巻き込まれたために、高速道路上で首都高速の入り口から狭山PAまで合計6時間以上を要するという事態となった。そんな状況の中でも、運転支援システムであるプロパイロット、イーペダルのアシストを表示するフォントやアイコンは、疲労度を軽減する適切なサイズと色使いだったと好印象を持っている。これが以前所有していた運転支援のないクルマ(古いマニュアルミッション車)だったら、疲労度は倍どころではなかったはずだ。
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