オライリー・ジャパンが主催する、日本最大級の工作物の展示会「Maker Faire Tokyo 2019」(東京ビッグサイト、8月3〜4日)が始まった。各出展者が作った個性的な作品たちが会場にところ狭しと並んでいる。
会場に並ぶ作品の中から、記者が気になった展示の一部を紹介していく。
「からくり計算器」は、クランクや歯車などを組み合わせることで、コンピュータの計算原理である論理回路を再現したもの。指で木を動かすだけで、論理回路による加算を再現できる。
作者は山宮隆さん。普段はプログラマーをしているという。Maker Faireには以前から出展しているが、これまでは電子工作物を出展していた。しかし、「電子工作はライバルが多すぎる」(山宮さん)ことからアナログ工作に着目。前回の「Maker Faire Kyoto 2019」(5月4〜5日)からアナログ計算器の展示を始めた。
「特に子供受けがいいが、動作原理の前に2進数を説明しないといけないのが大変だ」(同)という。
ゲームボーイが大量に陳列されているブースがあった。機体の画面は通常のゲーム画面が映ったり、線だけが表示されてまともに映らなかったりする。
これは「サーキット・ベンディング」という、おもちゃを電子楽器に改造する手法をゲームボーイに施したもの。他の機材をつなぐと改造ゲームボーイがシンセサイザーとなり、各種ボタンを押すことでさまざまな音が奏でられる。
ペンを縦横に動かして図を書く機械「ペンプロッタ」を手のひらサイズに収めた。画像のベクトルデータをマイコンに読ませ、DCモーターなどを制御してボールペンなどのペン先を紙の上に走らせている。
作ったのはいしかわきょーすけさん。5年前から手のひらサイズペンプロッタの製作を始め、製作台数は今年で「そろそろ50台になる」という。
並んだ4台のブラウン管テレビ。アナログ放送を映すという役目を終え、今はノイズだけを表示している……ように見えるが、このテレビディスプレイを写真中央奥にいる男性がたたくと「打楽器」に様変わりする。
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