ITmedia NEWS > 社会とIT >

20人死亡のエルパソ乱射事件、「8chan」がまた犯行予告に利用された

» 2019年08月05日 08時35分 公開
[ITmedia]

 米テキサス州エルパソのショッピングモールで8月3日(現地時間)、銃乱射事件が発生し、地元警察の発表によると、少なくとも20人が死亡し26人が負傷した。警察に拘束されている容疑者は、犯行前に匿名掲示板の「8chan」にマニフェストを投稿していたとみられている。

 テキサス州のジェフ・リーチ議員のツイートによると、容疑者はテキサス州アレン在住のパトリック・クルシウス(21)。調査ジャーナリズムサイトのBellingcatは4日、クルシウスと思われる匿名の投稿者が8chanに投稿し、既に削除されている犯行声明のアーカイブを紹介した。この投稿には、容疑者の名前が明示された文書と「マニフェスト」が添付されていた。投稿には、「攻撃が成功したらこのマニフェストを拡散させろ」「私は今日死ぬだろうが、君たちは戦い続けろ」などとある。

 elpaso 1 8chanへの投稿(アーカイブより)

 8chanは、3月15日にニュージーランドのクライストチャーチで発生した乱射事件の犯人も犯行声明に利用した。

 Bellingcatによると、今回の投稿は「かなり迅速に」削除されたが、数人が投稿を拡散させたという。

 マニフェストには、「ヒスパニック(主に中南米からの移民を指す)は私の愛するテキサスを支配するだろう。テキサスを政治的クーデターの道具にするだろう」などと書かれており、犯行が移民を嫌うヘイトクライムであることをうかがわせる。

 elpaso 3 マニフェストの一部

 本稿執筆現在、8chanからはこの件に関する公式発表はない。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.