CDN(コンテンツデリバリーネットワーク)大手の米Cloudflareは8月5日(現地時間)、匿名掲示板「8chan」のサポートを停止したと発表した。3日にテキサス州エルパソで発生した銃乱射事件の容疑者が、8chanのフォーラムに触発されて犯行に及んだとみられるため、としている。
マシュー・プリンスCEOは公式ブログで、「8chanでは、クライストチャーチでのテロ攻撃の際にも同じことが起きた(容疑者が犯行前に8chanで犯行予告を投稿したことを指す)。エルパソ事件の容疑者はクライストチャーチ事件に言及しており、あの大虐殺を賛美した8chanの議論に触発されたと考えられる。8chanは繰り返し、憎しみの中心地であることを証明した」と語った。
エルパソ乱射事件の容疑者、パトリック・クルシウス(21)は犯行前に、8chanに「マニフェスト」を投稿した。8chanは比較的早くそれを削除したが、複数のユーザーが削除前に拡散させた。
Cloudflareは2017年にも、ポリシーに違反したとしてネオナチサイト「The Daily Stormer」のサポートを停止している。Daily StormerはCloudflareからのサービスを打ち切られた後、競合のサービスに移行し、今も健在だ。
プリンス氏は「8chanでも同じことが起こるのは確実だ。サービスを停止することでわれわれの問題は解決できたが、インターネット全体の問題は解決できない」とし、8chanが続くことを予測している。
「困難なのは、透明性と持続性を持ったポリシーを定義することだ。われわれを含むインターネットを支える企業は、不名誉な問題に対処する解決策を提案する義務があり、われわれはそれにコミットしている」(プリンス氏)
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